【イナズマイレブンGO】保健室の先生 2

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フィフスのスタジアムに現れた雷門イレブンの前に閃光が走り、ゼロが姿を現す。
ここからでは彼らの表情は正確には読み取れないが、数週間前に戦った【アンリミテッドシャイニング】と【エンシャントダーク】の混合チームだと知ったのか、彼らの纏う空気は重い。
厚いガラスの向こう側ではきっとフィフスの管理下に置かれた少年たちの大歓声が響いているだろう。

私は無意識に両手を握りしめていたらしい。隣にいた豪炎寺くんが「お前がそんなに緊張してどうする」と呆れて笑っていた。


『いやあ、結構緊張するものだね。私が戦う訳じゃないのに思わず力が入っちゃうよ』


「まあ分からなくもないですけどね。俺もなんか緊張する様なしないような。変な感じです」


後ろに控えている宇都宮くんがにこりと笑いながら同意を示してくれた。
言語化するのは難しいけど、雷門もゼロも私の大事な子供達なので、なんかもう、あれだ。


『しんどい…』


「水飲むか？」

『ああ、いいよ豪炎寺くん…ありがとう』


都合よく引き分けになったりしてくれないかな…と思いながら階下のピッチを見ていると、いよいよ試合が始まるようだった。
なんとかするのは私じゃない。雷門のみんななら自分たちで道を切り開いていけるはずだ。



『…頑張って』








＊

(でも葵ちゃんのこと人質にするのはどうかと思うよ。豪炎寺くん…)

(俺は特に何も言っていないがな。恐らく牙山の独断じゃないか？虎丸は何か聞いてるか？)

(いいえ、何も。牙山の独断でしょうね。小並感すごいですよね)

(…宇都宮くんって結構容赦ないよね)

(あは、そうですか？)

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