60 ページ13
*
どこかおかしい。
そう思ったのはフィフスに命じられた合宿についてだ。
行き先など、あそこしかないのではないか。
だが、あそこは…
「…どうかした剣城君?」
「!…いや」
狩屋の声でハッと我に帰る。
最近、貴志部先生や円堂監督のことを考えてぼうっとすることが多い。
特に貴志部先生のフィフス絡みについて。
もしかしたら俺と同じような理由で…とも考えたが、貴志部大河は元気なのでそういうわけでもないらしい。
だが、言いようのない不安は尽きなかった
「円堂君は私たちの手伝いをしてくれています。
それと______貴志部先生もいるでしょう」
理事長のその言葉に大きく反応を見せるサッカー部。
やはり貴志部先生はフィフスに取り込まれてしまったのか。自分の認めたくない現実を突きつけられて言葉を失う。
「そんなはずないです!そんなこと絶対ありません!」
「…行ってみませんか、鬼道監督。」
神童先輩がそう言うと監督は理事長たちに向き直って、意を決したように
「……わかりました」
と答えた。
次々とバスに乗り込む。
俺たちがこれからどうなるかも知らずに。
*
『はあ、そういう経緯でここに連れてくるんですね。でも、丁重に扱ってください。まだ中学生なんですから』
その頃のゴッドエデン。
私はアンリミテッドシャイニングのコンディションの最終調整を行なっていた。
軽いウォーミングアップと健康観察をしながら、フィフスの職員に言葉を掛ける。
「雷門中がどれだけ強いのか…見ものだな」
みんな自分たちに絶対の自信を持っているからこそ、尚更負けるわけにはいかないと意気込んでいるようだが…
確かにここの特訓は地獄のようだった。
白竜くんでさえここにきたばかりで化身が出せなかったときはやはり辛かったのだそうで。
過酷過ぎる特訓が決して良いとは思わないけど、
そんな特訓を乗り越えてここにいる子達は、報われてほしいな。
「そろそろグラウンドへ」
『わかりました』
松風くんと剣城くん…雷門中のみんななら、
この子達を救ってくれる。
そう信じてグラウンドへと歩を進めるアンミリテッドシャイニングのみんなを見つめた
423人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
香藤 - 涼花さん» お久しぶりです!笑いつもありがとうございます…!超絶不定期更新ですが、何卒よろしくお願いします…頑張ります! (2022年7月14日 16時) (レス) id: 2e6a3cdde9 (このIDを非表示/違反報告)
涼花(プロフ) - お久し振りです…!(?)楽しみにしてました…!!!夏休み中に更新されるの嬉しいです…!無理なさらず、更新ファイトです! (2022年7月14日 8時) (レス) @page40 id: a6661d2da5 (このIDを非表示/違反報告)
るいくんの遊び場! - たまにチラチラ読んでたんですけど、やっぱおもしろいです!!!!更新頑張ってくださいね!!! (2021年8月30日 16時) (レス) id: 0c0aba27ae (このIDを非表示/違反報告)
こまめ - すみません。間違って2回投稿してしまいました。 (2021年8月30日 7時) (レス) id: 8adf351572 (このIDを非表示/違反報告)
こまめ - 更新お疲れ様です。とても面白く、見つけくてから三日で読んでしまいました!これからも、更新頑張って下さい! (2021年8月30日 7時) (レス) id: 8adf351572 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:香藤 | 作成日時:2019年2月23日 20時