9 ページ9
参加するためには仕方ない。それに怪しいものじゃありませんよ、ということを伝えたかった。
顔を隠しているアクセサリー類をすべて外すと、何故か周りから悲鳴みたいな声が上がった。隣にいた女性はビックリし過ぎたのか尻餅ついてしまってた。
「えーと、俺は防弾少年団のチアキと申します。突然すみません…。参加してもいいですか？」
えへへ、という感じでちょっと場を和ませようと頑張ったけど、この場にいたすべての人が目を丸くして、みんな同じような表情をしていた。何だか面白くて笑っちゃいそうになった。
どうにか堪えていると、目の前にはお目当てのナムジャドル。やっぱり彼も驚いた顔をして固まっていた。
「君、すごく綺麗だね。良かったら名前教えてもらえますか？」
まるでナンパしてるみたいなセリフを言ってしまったと後悔したけど、この時はこんな言葉しか思いつかなかった。
目の前で見ると髪の毛が少々長めなおかげでヨジャみたいだと思った。こういう系統って誰かに似てる気がする。真っ先に思いついたのがジミンだったけど、彼と同じように妖艶な感じがした。でもまた違う色気で、目が合うと釘付けにされてしまうような感じ。
突然の俺の問いかけに困った様子の彼は恐る恐るという感じで口を開いた。
「キングです」
「へぇ、カッコいい見た目とピッタリだね」
「そんな…。チアキさんの足元にも及ばないですよ」
「え。俺のことを知っててくれてるの？」
「誰だって知ってますよ！みんなの憧れなんですから！」
「あはは、本当に？すごく嬉しい、ありがとう」
案外年齢相応な反応するなぁ。実際の年齢知らないけど。笑ったら普通に可愛いし。ていうか何しても可愛い。見た目のせいなのかな。
「キングくん、手貸して」
「氏」じゃないのは本当に何となく。多分年下だろうし。
手を差し出してくれたのでその手を取って、彼の手の甲にキスをするフリをした。リップ音を立てただけで触れてはない。本当は触れたかったけど、なんてね。
→
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 264人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hjr.(プロフ) - 藤さん» 藤様。初めまして、ヒジリです。有難いお言葉を頂き光栄です。まずは更新停滞させないよう頑張ります。笑 ありがとうございます:)♥ (5月23日 7時) (
レス) id: 340019a8ab (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - はじめまして、いつも更新を楽しみにしています！以前から別作品をずっと読んでいるのですがまさかhir.様のボイプラ作品が読める日が来るとは思いませんでした🥲！これからの更新楽しみにしています💕 (5月22日 23時) (レス) id: 239e12852c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hjr. | 作成日時：2023年5月17日 22時
