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アメリカでいうチップみたいな感覚なんだろうけど、ここは日本だからそういう文化はないし、通用するとは思えなかった。
それにチアキさんはチップをあげる側ではなくて、貰える側だろうに。自分にそんな価値があるとは全く思えなかった。
「すみません、そういうのはちょっと…」
「じゃあ俺とデートしてくれない？」
「はぁ、デート…ですか…って、ええっ！？！？」
「嫌かな？」
嫌なわけないだろ・・・。
そもそも俺でいいのか？何で俺なんだろう？俺以外のメンバーだって居るのに。この人は色々と間違えている気がしてならなかった。
「勘違いされたら嫌だから言っておくけど、キングくんが一万円分の価値だってことではないよ。何なら君が望む金額を支払ってあげる」
本気で言っているのか冗談なのか。常にポーカーフェイスの彼からは読み取ることが出来ないけれど、多分本気なんだろう。
・・・というか、そうじゃなくて！
金額に問題があるとかではないのに。どんどん話が進んでしまっているように思えるのは自分だけ？
「何で…俺なんですか？」
そう俺が問いかけると、チアキさんはあっけらかんとした感じで言った。
「俺が君の事をもっと知りたいと思ったからだけど」
それじゃあダメかな？
と彼はテーブルに手を付いて、上目遣いで言ってのけた。何なんだこの人・・・。クールなイメージしかなかったのに、こんな可愛いこともサラッと出来るのか。流石ベテランアイドルと言ったところか。
俺の中で何かが崩れた気がした。
「俺で良ければ…」
そんな感じで返事したけど、心の中では葛藤しまくりだった。
憧れの人の隣を友達みたいな感覚で歩けるなんて心の底から嬉しい。でも簡単に返事をしてしまって良いのか悪いのか、この時は冷静になって判断することができなかった。
公衆の面前で大先輩からのお誘いを断るなんて出来なかったし、そもそもこんなまたとない大チャンスを断るわけがなかった。
この時の自分の判断は正解だったのか、この時点では半信半疑。それでもこの日を境にお互いの人生が変わった日だと思う。
→
23.05.19
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hjr.(プロフ) - 藤さん» 藤様。初めまして、ヒジリです。有難いお言葉を頂き光栄です。まずは更新停滞させないよう頑張ります。笑 ありがとうございます:)♥ (5月23日 7時) (
レス) id: 340019a8ab (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - はじめまして、いつも更新を楽しみにしています！以前から別作品をずっと読んでいるのですがまさかhir.様のボイプラ作品が読める日が来るとは思いませんでした🥲！これからの更新楽しみにしています💕 (5月22日 23時) (レス) id: 239e12852c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hjr. | 作成日時：2023年5月17日 22時
