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「えーと、俺は防弾少年団のチアキと申します。突然すみません…。参加してもいいですか?」
メンバーも俺も誰もが知る、トップアイドルグループ。唯一の日本人メンバー、チアキと言えば日本では特に知名度が高いだろう。
天からの授かり物なんて言われる程の端正な顔立ちな彼は、様々なブランドから広告塔として引っ張りだこだと聞いている。
目の前で見ると本当にカッコいい。男の俺でさえ見惚れてしまうほどだった。こんな人になりたいと思ったこともある。多分なれないけど憧れるだけなら自由だろう。
「君、すごく綺麗だね。良かったら名前教えてもらえますか?」
またもや予想外にチアキさんは俺のことを見つめて、そう言うもんだから変な声が出てしまった。
世界的に見てもカッコいい人にそんなことを言われるとは思ってもいなくて、ちょっと照れくさい気がした。
「キングです」
「へぇ、カッコいい見た目とピッタリだね」
「そんな…。チアキさんの足元にも及ばないですよ」
「え。俺のことを知っててくれてるの?」
「誰だって知ってますよ!みんなの憧れなんですから!」
「あはは、本当に?すごく嬉しい、ありがとう」
ヨジャだけじゃなくてナムジャも関係なく堕とす、ヒューマンキラーと呼ばれる必殺スマイル。どうしてそんなにも綺麗に微笑むことができるんだろう。
長い睫毛に隠れたパッチリした大きな茶色い瞳と視線が絡み合うと、まるで吸い込まれそうな感じがした。
これ以上ないほどドキドキしてるのは、憧れのアイドルに出会えたからなのか、それともチアキさんがカッコ良すぎるからなのか。むしろ両方か。
「キングくん、手貸して」
突然のくん、付け。呼び名なんて何でも良いけど、誰に呼ばれるよりも嬉しかった。
そんなことを深く考える暇もないまま、チアキさんは俺の手を取って、甲に向かってチュッとリップ音を響かせた。唇は触れてはいないけど僅かに温かい息が肌に触れた。
絵本の中の王子様みたいな振る舞いも、文句無しに似合ってしまうのは本当に凄いことだと思う。
「俺、ハイタッチ以上のことしちゃったんで。これ、受け取ってください」
そう言われて手渡されたのは一万円札。いくら何でも貰いすぎだと思って返そうとしたら、彼からは「残りは俺からキミへの投資だから」と返金拒否されてしまった。
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hjr.(プロフ) - 藤さん» 藤様。初めまして、ヒジリです。有難いお言葉を頂き光栄です。まずは更新停滞させないよう頑張ります。笑 ありがとうございます:)♥ (5月23日 7時) (レス) id: 340019a8ab (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - はじめまして、いつも更新を楽しみにしています!以前から別作品をずっと読んでいるのですがまさかhir.様のボイプラ作品が読める日が来るとは思いませんでした🥲!これからの更新楽しみにしています💕 (5月22日 23時) (レス) id: 239e12852c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hjr. | 作成日時:2023年5月17日 22時