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大学に入ってしばらく経ったある日だ.
「 そういや…お前、会えたか? 」
「 誰にだァ? 」
「 Aだよ. お前のかつての嫁 」
「 ……会えてねェ 」
今どこにいて何をしているのか、
想えば想うほど、気持ちが溢れかえっていた.
「 あいつ、この大学にいんぞ 」
「 は? 」
Aが、この大学に?
なんで早く言わねぇんだァ!?
「 ちなみにだが、同じサークル 」
は?
コイツのこと、地球の裏側までぶん投げていいか?
拳を握った時だった.
宇髄は申し訳なさそうな顔でこう言った.
「 ……あー、不死川、ひとつ言っておくが…、
アイツに過去の記憶は全く無ぇ.
話しかけたが他人行儀だったからな… 」
ズキリとした痛みを感じた.
仕方ねぇことだってわかっちゃいる.
記憶がある方が珍しいからなァ.
それでも構わなかった.
もう一度、Aに会えんなら__.
俺はAの後追うかのように同じサークルに入った.
Aを見た瞬間、懐かしさに包まれた.
宇髄の言う通り、記憶は無ェみたいで完全に他人行儀だった.
むしろ、ビビっているかのように見えた.
仕方ねぇが、俺も他人行儀で接するしかなかった.
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みお(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…。この作品に出会えて良かったです!! (2022年4月10日 14時) (レス) @page41 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
つめきわに - とても感動するお話でした。シリーズの初めから一気に読んだのですが、止まれませんでした!不死川さんがもっと好きになりました〜 (2021年1月25日 21時) (レス) id: 425fb41c74 (このIDを非表示/違反報告)
Yasuko Yaotani(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました!凄く幸せな気持ちになりました。次回作もたのしみにしてます☆ (2020年12月25日 21時) (レス) id: 2ca8d75cad (このIDを非表示/違反報告)
さとみ(プロフ) - シリーズ一気読みしてしまいました!今更ですがこの作品に出会えて幸せです!他の作品も読ませていただきます! (2020年11月9日 11時) (レス) id: 4be6ea8e94 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 最高でした!連載お疲れ様です!素晴らしい作品に出会えて幸せです!次回作も心から楽しみにしています! (2020年6月30日 18時) (レス) id: 81d60ec5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2020年4月7日 0時