我が親愛なる大罪人へpart3【七つの大罪】

106 英雄と違和感 ページ38

放たれた黒い炎は地を走り、
一直線にマーガレットを────

──彼女を監視していた合成獣を捕らえた。


その結果に笑みを浮かべるメリオダス。

彼の背後に迫る魔力を消そうと
神器(第二形態〔盾(シールド))をかざし、
──直後、めまいに襲われ
フラリと膝をついてしまう。

「…！！？」

そのせいで、
高威力の魔力がメリオダスに直撃した。

衝撃が周囲に伝わり、
その後落下する彼の姿が見えた。

そして、
メリオダスに迫るヘンドリクセン。


「死ね」


ダメ、そう叫びたいのに、
まるで自分のものじゃないかのように
体が動かない。

ヘンドリクセンの剣が
メリオダスを捕らえようとした刹那。



ザンッ




鈍い音と共に、
──ヘンドリクセンの腕が斬り落とされた。


2人の間にはギルサンダーの姿。


「…あなたは、
俺を永き呪縛から解き放ってくれた。

英雄、メリオダス！！」


その言葉に
ボロボロでありながらも
メリオダスは笑みを刻んだ。

マーガレットは
マーリンの助けを借りて
アーサーが受け止めた。


「ギルサンダー…、裏切りおったな！！」

激昂したように言うヘンドリクセンに、
ギルサンダーは言った。

「裏切ってなどいない…。
俺は端から、
お前達の仲間ではないのだから」

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