ただ、未来を 2

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『ｯ、貴方は！貴方の人生を…あなたの進んできた道を私は知りません！
けれど！それは、そうも卑下するような…そんな、日陰の道ではなかったでしょう？
だって…明智くんは優しくて…気遣いできて…みんなのことを、いつも考えてくれて「立花さんは、なんでも出来て皆に好かれるからそういうふうに思えるんだよ。君はいつも、日の当たる道を歩いているから。
皆に優しくて、皆を気遣って、いつも皆のことを考えてくれる。それはきっと、立花さんの方だよ。
…僕は、それしかできないから。そうするしかなくて、…そういうふうにしか、生きられないんだ。
…だから！少しでも、誰かに誇れる…自分の道を進めるような、そんな人に、なりたいんだ」
振り向いて、泣きそうな顔で笑う明智くんに、もう何も言えなくて。
…クラスメートだったのに、そんなにも苦しんでいるなんて、気づけなかった。
私は、いつも気づけなくて…わかったときには、すべてが遅くて。
明「だから…僕は、」
み「裏切るのですか！？」
明「裏切るんじゃない…
…これ以上、自分を裏切りたくない…！自分に正直に行きたいから…!僕は…!」
そう言って、明智くんは行ってしまった。
織「…是非に及ばず」

『自分の、道………』
遠い昔に、誰かが言った言葉。
たぶん、このクラスのみんなが歩いている道。
私は、その道を歩けているのだろうか。
私の道は、【誰の】道なのだろうか。
ぐるぐると回る思考の中で、いつか聞いた言葉が、私の心の深いところを容赦なく抉っていった。

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