ただ、未来を

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校内のチャイム放送が鳴って、入学式が始まるらしい。
私達は、ホールに集まった。集まったは、いいのだけれど…圧が、強い…
あまりにも居た堪れなくなって後ろを見ると、壁にもたれかかる織田くんと目があったのですが…めっちゃ何か食べてるじゃないですか…それは…干し柿？
なんでそんなところまで【殿】と変わらないんですかぁ…！朝議の最中くらい口に何かを入れるのは辞めましょうと何度私や柴田のじいさまや可成様達がが言っても聞かず、お市様や帰蝶ちゃん、蘭丸くんに叱られてようやく食べ物を手から離した殿…
美濃攻略の前にサルに言いつけて美濃の柿を買い占めていた殿………そんなに柿が好きですか…そうですか…

秘「一同、注目！」

少し昔のことを考えて、クール系で美人なお姉さんの号令ではっと前を向き直しました。危ない危ない。
【殿】と織田くんは名前が同じだけなのだから、重ねない！あまりにも随所が似すぎててバグるけれど！！

水晶からおじさん…おじいさん？の顔が出てきました。
本体…ナカノヒト？はいるのかなぁ、あのおじいさん…AIとかの可能性…？とてつもなく不気味な演出だけれど…
もっとなんか、こう…他の現れ方はなかったんですかねぇ…
ツッコミはしてもそれを気にしているのは私とみやびちゃんくらいでした。………初対面の人に化け物はだめだと思うのですが…まぁ、…私が言うな、というやつです。
いましめいましめ。

理「理事長の別府ノ守与太郎だ」

理事長なんですね、このおじいさん…とてつもなく今後の学校生活が不安でしかないのですが、まぁ…
理「血気盛んな皆様に朗報があります〜
戦いたくてウズウズしてるでしょ？ならば決めましょうぞ！
誰がこの銀杏高校で一番強いのか！
誰が、天下をとるのか！！！」
…は？

秘「旗印戦、開幕！！」

クール美人なお姉さんが吹いたほら貝の音と共に生徒たちの歓声が響き、【旗印戦】？というあまりにも可笑しな戦いの火蓋は切って落とされてしまったのです。

み「旗印戦…」
『…どういうことです？』
み「さぁ…分かりませぬ…一旦、教室に戻りましょう」
『そう、ですね………』

…これは、私やみやびちゃんも対象なのでしょうか…なのでしょうね………
本当に、なんでこの高校を選んでしまったのでしょう。過去の自分の判断が悔やまれます。

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