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顔の良さを至近距離で浴びて、ふわふわとした思考で信長くんにもらった大ぶりの干し柿をかじりながらぽやぽやと歩く。
みやびちゃんには心配されてしまったが、あの顔の良さを見て死にかけないみやびちゃんが強すぎると実感した。
そのままぽや〜、っとしていると、廊下からホールを見下ろしている黒田くんと目があった。
『………何を、していらっしゃるんです?』
なにかただならぬ雰囲気を感じて思わず尋ねると、
「貴様だろう、加藤に旗印を出させるように仕向けたのは」と信長くんが黒田くんを詰めた。
み「黒田くんが?」
『わぉ………如水殿…』
…うん。あの人ならやる。やりかねないというか、もう断定でやる。同じ名を冠する黒田くんがやるならもはや納得しかしない。むしろこれでミッチーだったら私はもう何もわからない。
けれど、目的は…豊臣くんの査定というよりも、むしろ…

黒「障害にあい…激しくその勢力を、百倍し得るは水なり」
それは、かつての如水殿の言葉。そのうちの一つ。
あきらめることからはなにも生まれない、苦しい時もじっと耐えて努力を続けていけば、やがて大きな力となってかえってくるぞ、的なやつ、だった気がす…いや、如水殿のことだからもっといろんなことを詰め込んでる可能性はあるけど…
水五訓…あの秀吉に統率者、天下人としての在り方を水に例えて示した五つの訓戒。
…なら、きっと今回の黒田くんの意図するところは…

黒「秀吉には紛れもなく才能がある。人たらしの才能だ。どうせ戦うなら…覚醒した秀吉と対峙したいじゃないか」
み「だから敢えて秀吉君に困難を与えた…」
黒「みんな敵だからなぁ…もちろん、お前も」
織「うつけが…」

豊臣くんにつくかのような口振りだが、その実彼が見据えているのは信長くんと…徳川くん、かな…
どちらにつけばより自分の才が活かせるかを吟味している。のだと思う。
…うん。そういう人だったね如水殿。
『にょ…黒田くん…めんっどくさ…』
黒「…は、?
…いや、…え?」
あ、やば、口に出てたか…
『…何でもないです。』
とっさに取り繕うが、黒田くんはまだえ?という顔でこちらを凝視している。

…でも、候補に豊臣くんがいないのはびっくり…二兵衛が豊臣方につかないなら勝ちようがある戦とかめっちゃあったのに………同じ名を冠するだけとはいえ、かつての如水殿・半兵衛様がどうしてサルに惚れ込んだのか、謎は深まるばかり…


そんなとき、いつもの校内放送が響いた。

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みずのえ(プロフ) - コメントありがとうございます(*^^*)トッシーか犬千代で迷いましたが、某4コマ漫画と鍋の影響で前田利家=トッシーで固定されてしまって…好きと言ってくださり、本当にありがとうございます〜! (2022年10月9日 20時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
前田利家 - トッシー呼びが好きすぎるー! (2022年10月8日 22時) (レス) @page37 id: 4149d8455a (このIDを非表示/違反報告)
みずのえ(プロフ) - わかります!本当にかっこいい…!!好きと言ってくださり、ありがとうございますm(_ _)m頑張りますね!(⁠*⁠´⁠ω⁠`⁠*⁠) (2022年9月27日 21時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話とっても面白くて大好きです!!本当に皆さん格好いいですよね!!続き楽しみにしてます!!更新頑張って下さいね!! (2022年9月27日 19時) (レス) @page9 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずのえ | 作成日時:2022年9月27日 11時

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