ただ、未来を

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先「ブドウの収穫1番の県、わかるか?」

『授業は想像より普通ですね…』
み「逆にどんな授業を想像されていたのですか？」
『…、不良が集まってるなら、先生の言う事を聞かなかったり、授業中は喧嘩したり先生をいじめたり、かと、………』
豊「いや、それはないやろ、流石に！！！」

スッと真っ直ぐに挙手するぼん……伊達くん。
手の挙げ方優等生！腕ながくて手も綺麗で…挙手する姿すら芸術作品っておかしいでしょう…
伊「ありがとうございます。
我が故郷、山形」
うわぁ、答え方もスマート…指パッチンは格好いい…顔もいいし行動もかっこいいって何…
…、ですが、ぶどうの収穫量一位は………山梨、では？
武「ばかってぇ、ぶどうは山梨に決まってるら。阿呆け」
…です、よね？
どうやらそれが不服だったらしく、伊達くんはどんどんどんっ、と椅子ごとずずいっと前に出て武田くんに食いつきました
伊「武田ァ……おめぇごしゃぐぞ」
わぁ、二人とも方言、…本当に郷土愛が強い…
黒「おいおい何言ってるか分からぬ」
上「まぁまぁ落ち着いて2人とも。
どちらの葡萄も、甘くて美味しいですよ」
「「黙れ上杉」」
…あら、まぁ。

伊「はずすぞ？」
そう言って伊達くんは眼帯に手をかけましたが、
…それは、脅しなんでしょうか？？？
武「あ゛ぁ？」
一足触発、という状況の中。見かねて黒田くんが前に出て仲裁に入りました。
黒「ほれほれほれほれ、そこまで葡萄に愛があるなら互いに思いやれ」

武「黙れ黒田！」

黒「…知らんのか葡萄の花言葉を。
葡萄の花言葉は、【思いやり】だ。郷土愛も大いに結構。だが歪み合いなどがそんなこと葡萄は望んでおらぬ」
武「…チッ」
そう言われてしまってはこれ以上争うこともできず二人は引きました。

黒「ねぇねぇねぇ、その歯さ、セラミック？」
…それ、気になってたんですか如水殿…
上「ナチュラル！」
えっ、マジで！？？？？？

み「さすが天才軍師黒田官兵衛。気持ちがいいくらいにスカッとしました！」
織「葡萄だけに、まぁスカッとしたんだな」

「「・・・・・」」
ぶどう、マスカット、まぁ、すかっと…
『ふ、ふふふ、ふあっははははは！！』
こらえきれず笑ってしまいましたが、…この雰囲気は、…これは…
本多くんがスタンディングオベーションで
「上手い。」と感動していたので、多分私の感性は間違っていない、はず…
恋は盲目、が適応されていなければいいのですが。
…一歩引いて見回すと、なんてカオスな空間なんでしょう。

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