ただ、未来を

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スクリーンに映し出される旗印戦を見るために机をどかし、空いたスペースに椅子を持ち寄って観戦する。

『…誰も死ななければ、いいのだけれど………』
豊「いや、それはあかんやろ！？？物騒すぎるわ、！！！」
上「それは普通に駄目だし、捕まるよ！？というか、そうなったら最早不良とか喧嘩とかじゃないよね…」
『でも、腕の一本や二本は持っていかれるのでしょう？』
「いやいやいやいや！！！！」
豊「総長の座をかけてるとはいえ、たかが旗印戦で腕のうなったらどないすんねーん！！」
龍「秀吉がいうとっことに同意するばい。流石に、そげなことはなかよ？」
「と、思うぞ…？」
『そういうもの、ですか…
よかった。なら、武田くん、大丈夫ですね』
豊「いや、あかんやろ！死ななきゃやすい、なんておかしいわ！」
今「…まだ出会って日が浅いが…立花、お前だけは怒らせないようにするわ…」
『…ん？私、なにか変なこと言いました！？』
豊「自覚がないのが怖いわ！！！！！」
『あら、まぁ…
ですが、それはよかった。このゲームには特に細かいルールがないので、何でもありの戦国時代なのかと………』
「いや、ルールにないからって、何してもよかとは限らんばい！！！」
『そう、ですね…すみません。
…あ、武田くん、籠城を決め込んだようですよ？』

スクリーンにはトイレに鎖を巻き付けて開かないようにして、籠城している武田くんが映されていた。
この学校のトイレのドアはかなり頑丈な作のようで、簡単に突破することはできないでしょう。

「武田…何を考えている」
「流石の武田も、205人相手するんは無理やろ」
黒「いや、逆説的に考えればこれは大いなる好機」
「どういう事でしょう……」
黒「旗印戦は、勝てば相手が持つポイントを獲得できる。もし武田が勝てば一挙に205ポイントを獲得。つまり……」
豊「つまり！ 武田が勝てば一気に総長に近付く！！」
豊臣くんに言われてしまった黒田くんはなんとも言えない表情をしていたが、気を取り直してさらに続けた。
黒「…それだけじゃない。旗印戦は、旗印を掲げた側が負けた場合、旗印戦の参加資格は奪われる」
「でも、挑戦される側が負けても獲得したポイントは減らずにそのままです」
黒「つまり、」
豊「つまり！！ 武田は負けても失うもんがない！！」

あらまぁ、また…
黒「っあのさぁ！！
秀吉くんなんなのかなァ、さっきから、自分で喋れば良いじゃん？じゃあ！」

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