出掛ける前に ページ6
あの後、荒川さんと満優さんにメイクも教えて貰い
森下さんには「オマケで」と言って可愛い花のイヤーカフをプレゼントして下さり
櫛野君からは「かなり綺麗！」「髪型にも合うんと違う？」「顔色良くなった」等々お褒めの言葉を沢山頂戴くれました。
これも私が私を好きになれるように、という想いが込められていると思うと、何だか頑張らなきゃなと思えるし…それに、凄く嬉しいです。
……気になるのは、何故か私を褒める際に少し焦ったりどもったりするという点ですけど……如何にもファンシーで可愛いお店でしたから、緊張していたに違いないですね。櫛野君には本当に感謝しかありません！
(櫛野君、何で「可愛い」が言えないの？本当にあの子の事好きなの？そんなんじゃ周りのライバルに取られるよ？)
(……野宮さん、そんな無表情で僕を責めないで下さい)
(なぁなぁ櫛野君〜、君、そんな素直になれん人やった？)
(お、女の子に気軽に可愛いとか言えませんて…)
(ちゃうやろ、恋愛感情抱いとるからやろ？しゅんちゃんから聞いたけど、告白したんやろ)
(荒川さんそんなズバッと言わんといて下さいよ…って、しゅんさんめ…)
(天野って女の子、鈍感そうだし、可愛いの1つや2つ言っても君の恋心なんか微塵も伝わらないから安心しなよ)
(森下さんが一番辛辣やし報われん!!胸に来る!!確かに天野さん凄い鈍感やけど!!)
そんな訳で、今日は久々に神保町の漫才劇場の皆さんに会って、ご飯を食べに行きます！
…メンバーはある程度把握はしていますけど…あまり喋った事のない人達もいますけど、これを機に少しでも交流出来れば良いなと思います。
何しろ私はまだ休養の身…今日を逃せば今度いつ皆さんに会えるか分からないし…
しかし…
「これで…良いのかな…」
ヘアメイクも完了
メイクもお2人のご指導の元、前よりも可愛くなれた…と思う
新しい服も、バッチリ着こなせている…はず…
「緊張すると、何が正しいのか分からなくなる…どうしたら良いですか!?」
「…そんな可愛い相談の為に、僕の部屋にお邪魔するとは思わなかったよ」
緊張のあまり、何故か桜野さんの部屋にお邪魔してしまいました。
一応桜野さんには「相談があります」と連絡はしたのですが…
「まさかの続いて「生で見て貰って宜しいですか」って来るとは思わなかったよ…OKした俺も俺だけど」
「すみません、焦ってつい…」
「焦りは禁物ってレベルじゃないよ、もう」
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作者名：氷柱 | 作成日時：2023年11月4日 2時
