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「ふぅ…折角良い気分で帰ろうとしたのに最悪」
「タクシー拾えや」
「良い気分の日はさ、徒歩で帰りたくなるでしょ？」
トップ・カラー所属
フルムーンのボケ担当であり、七色の声を持つ歌い手・モノマネ芸人として有名な女性
そして、俺の同居人であるスターダスト桜野秋一さんの…果てしなく妹寄りの姪・野宮満優である。
そんで、数日後にとんでもなく凄いホテルで誕生日ライブを開く事になっとる。
「ライブ前は特に気を付けろや。プロ意識足りんと違う？」
「悪かったって。打ち合わせ終わりに、ちょっと色々あって……あ」
満優姉は、京極さん達の姿を認識してペコリとお辞儀する。
「いつもウチの楓君がお世話になってます」
「保護者か、アンタは俺の」
「私は君を弟だと認識してるけど」
「そらどうも」
「……野宮、満優、さん？」
京極さんが目をぱちぱちさせる。
�眸耄匹諒�はワナワナと震えとるけど…何で？
松井も俺の同じ気持ちらしく、2人を怪訝な目で見とる。
「野宮…さん」
「久しぶり、櫛野君」
「えっ!?お前、野宮さんの知り合いやったんか!?」
「昨日知り合うたばかりや」
「2人で!?」
「天野さんと荒川さんと、後彼女の相方の森下さんも一緒やったよ！」
対する狛犬は…普通の反応や。
櫛野に関しては、昨日どうやら荒川や天野さん通じて満優姉と知り合うた…て確か聞いた。
しかし櫛野…あのやかましい駄犬の名前を口にすんなや。全国の森下さんには申し訳ないけど、もうそん苗字だけで俺は内心「駄犬認定」する程に。ちゃんと人としての中身は見るけど。
「それより満優姉、もう今日はタクシーで帰った方がええって」
「えぇ…1人にはなりたくない気分。Aちゃんと蜜柑ちゃん遅くまでいない予定だし。ていうか、それこそ楓君達と一緒だったんじゃないの？神保町の皆で食事会だったんでしょ」
「二次会や。今蜜柑と天野さんは女子芸人でワイワイやっとる」
「ちぇ、何で今日仕事なの私。暇過ぎる」
「怖いとかやなくて暇やからって理由かい。全く…そもそも何で仕事終わりからこないな時間まで歩いてたんや」
どうせ夜の街探検とか、スポーツジムとか、カラオケで発散とか…
護身術どころか格闘技をいくつか心得てるから、多少治安悪い場所でも、余裕で生き抜く…とはいえそれでも女性やし…
「―――あぁ、さっきお茶してたんだー。Aちゃんの元相方の乃川雪希ちゃんと」
一同、言葉通り絶句してもうた。
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作者名：氷柱 | 作成日時：2023年11月4日 2時
