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勝手にイジられ、勝手に変なレッテル貼られ、勝手に変な噂を流して
…気に入らんという理由で辛い思いをずっと抱え、彼らには居場所がなかった。
俺となかむらは早い内に東京に行ったから、彼らの事は人伝でしか聞く事が出来んかった。
当時マンゲキの番長やったアインシュタインさん、そして次に見取り図さんも、オレンジ日和をとても気に掛けていたが…彼らはますます孤立する一方で…
それを、スターダストさんが助けた。
俺達には出来んかった事を……
俺は、全然助けられんかったのに。
……
今、Aは色々な縁あって、スターダストさんと近い距離におる。
それも…桜野さんと…
そのネックレスは「魔除けの意味がある植物をモチーフに」といくつか作ってた内の1つや。
……
俺がどうしても助けたい人達は、結果的に桜野さんが…
古城の素顔かて、きっと桜野さんはもう知ってるはずや。
どうあっても、桜野さんには敵わんのか…俺は。
……俺は俺、人は人。
優劣付けても仕方ないし、俺は俺で頑張り続ける。
比べても仕方ないんや。そういうんは。
でも……
なるほど、な。俺も人間や。
譲れんプライドはあるって訳か。
「ん？天野さん、そんネックレス…」
「あぁ、コレですか？その…実は桜野さんに、ゲン担ぎで」
「ふーん…単純にガラクタ押し付けられたとかやったら嫌やわな」
「いやいや、例えガラクタでも、こんなに立派な物を受け取った以上は宝物にします！」
Aはそう言うと、ご機嫌にくるくる回る。
余程嬉しかったんやな…
桜野さんに勝てる、なんて思わんし
そもそも俺と桜野さんでは色々と違うし
「古城ー」
「はい？」
「俺にはまだ見せてくれんの？素顔」
「……タイミングがまだ」
―――はぁ？何で見せなアカンのですか？
「見せる気はあるんやな」
「んー…ホンマは気ぃ乗りませんけど、いつかは限界言うモン来ますし…」
「もっかい風吹いてくれんかな」
「今警戒してますから、難しいかと」
―――触んないで下さい。
「……でも、情報は1つ手に入れた。名前の通り�猊�”みたいなんやな」
「楓でもええし、紅葉でも構いませんけど…」
「楓一択でええやん」
「…明確な違いはないし、有るとしても葉の切れ目がどうのこうの…ですけど、色合いに関してはどっちでもええ思います…多分」
古城
あの頃と違って、拒絶せんくなったな。
少しずつ会話が続いてるん、気付いてる？
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作者名：氷柱 | 作成日時：2023年11月4日 2時
