Arco Iris Ⅳ (ページ32)

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西の38期生組ページ32

〈side haru〉

さてさて、これはどんな状況やろか。

「あ～～ら～～か～～わ～～……」

「ちょ、ちょっと古城！怖いから！」

「お前なぁ……」

目の前で繰り広げられてるんは…相方の荒川ちゃんに迫る、同期でオレンジ日和のツッコミ担当・古城楓君……

今日はルミネで仕事やけど……顔近いな。男女で何してんねん。

「文章良く見ろ。お前には何が見えた？お前と遊びたいて情報しかないやろ。どないしたらそないなぶっ飛んだ計画立てよう思うねん」

「そ、そ、そうやけどぉ…その、超嬉しくて？」

「嬉しいからて、相手のメッセージまで脳内でギャル化すんな」

「それはつまり……内容の自己解釈があんまりにも盛りまくってるってこと？」

「大正解や」

「ごめんなさい～～！嬉しかったんやもーん！」

相方はAちゃん大好きやけど、Aちゃんの方はどこか一線引いとったからな。
あの子自身色々あったから、どうしても後1歩のとこで立ち止まってまうんは、分からんでもない。

ゆっくりでもええから徐々に歩み寄ってる最中に…Aちゃんが階段から突き飛ばされる事件が起きたからな…

けど、何や…こんな怒らんでもええやろ、古城君…

「ほら、そない言い合ってもしゃあないから。やってもうた以上は仕方ないて」

「楓ー。良いじゃん、楽しそうだよぉ。それに荒川ちゃん、悪い計画なんかちーっとも立ててないでしょー？」

「…俺は別にな、計画自体はええとは思うよ。ただコイツ…時々突っ走ると、実際の内容が霞む程とんでもない事しよるから。少し前……俺らが東京進出するんが決まった時や」

「うぐっ……」

あぁ……あれか。

「そん頃になって、ようやっと俺らも大阪マンゲキの奴等と打ち解ける様になったそん矢先、オレンジ日和の東京進出が決まったからな…

で、一足先に進出したエルフ2人がそれ聞いて、わざわざ大阪におる38期生呼びかけて、遊ぼうて声かけてくれはったんやろ？……それ自体はホンマに感謝してはる」

「…古城も蜜柑ちゃんも、ホンマにつれんかった。私はずっと、仲良うしたい思うてたもん。結局ウチらは去年進出して…もう夢叶わんなって諦めかけて…」

「うん…それは、かんにんな」

いや待て待て待て、何良い感じになってんねん。
そないな感じちゃうかったやろ。不満言いながら荒川ちゃん、古城君の背中や尻叩いてたやん。
古城君は古城君で「やかましいわゴリラ。檻ん中騒がんと、アマゾン行けや」て暴言吐いてたし。