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けど、俺達の言いたい事を代わりに言うてくれた彼女達には感謝しかない。
同時に、南雲の威圧に怯んでもうた俺ら男達の情けなさも感じる。
女の子に何させてんねん、俺ら…天野さんの味方でもあり、神保町のマンゲキとそのええ仲間達が大好きなんやから。
負けじと南雲に何かを言おうと、俺は口を開いて……
「はぁ…ホンット、何なんです？乃川さんより劣るお前らとか…乃川さんは確かに凄く可愛いけど、それ言う必要あります？」
ん？
「何が何でも乃川さんと女性芸人を比べて……乃川さんと何かしら勝負して勝とうが負けようが、南雲さんに色々あーだこーだ言われる筋合いないし」
「というか雪希〜、雪希〜、ってウッザイ」
あれ？
「てか乃川さんが可哀想過ぎる。アンタのキモい色恋沙汰に巻き込まれてさ」
「さっきから喋ってる内容も、そもそも空気もキモいし」
「古城さんが話したくない気持ち分かる。前にちょっと会話しただけで凄い疲労溜まった」
……前言撤回、もしかして俺ら別にいらなかったんとちゃう？
むしろ女性芸人全員が、南雲をコテンパンにしてくれるとかも有り得る未来やったかもしらん…
「前に乃川さんとシンクロニシティのよしおかさんが話してる所も、南雲さん割り込んでたよね。アレ本当意味不明。邪魔するなって話よ」
「その上よしおかさんに向かって「お前みたいなブスが雪希に話しかけて良い身分じゃねぇんだよ」って……」
「よしおかさんミステリアスで可愛いのに、南雲さんの目玉どうなってんの？腐ってる？」
「腐ってるのに何で治療しないの？眼科の先生に見放されたの？」
「……これ、ヤバない？」
「おう、女子達怖過ぎる」
「勿論色んな面でヤバイのは総合して南雲さんだけどね」
「良いんじゃない、荒療治だよ」
南雲は凄い困惑しているし、乃川さんは能面だし…
本当、こんな男でも天野さんを追い詰めるだけの力があるのだから、何と言うか哀れでしかない。
「おいおい、ちょっと！」
「何してんだよお前ら！」
「南雲さんを寄ってたかって追い詰めて、そういうの卑怯過ぎる…」
合間合間に南雲さんの取り巻き達が止めに入るも…
「天野さんを寄ってたかって追い詰めては嘲笑ってたアンタ達に言われたくないわよ！」
「それに、天野さんと違って南雲さんは、本当に私達に色々嫌な思いさせられたんですからね！」
これ、収集が付かへん…
どないしたらええんや!?
「……時間の無駄」
「えっ？」
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作者名：氷柱 | 作成日時：2023年9月12日 0時
