35、ハプニング ページ36
「それでは、始め!!」
審判が手をクロスさせて合図する
同時に私は口を動かす
『まいっ__』
まいった
そう言うつもりだった
だけど
『ぐっ……う…………あ』
一瞬で私の目の前に来たヒソカさんに、片手で首を掴まれて持ち上げられた
首が絞ま……息が…でき……な
なんとかして腕から抜けようともがくが、びくともしない
「二次試験の後の飛行船で君は発明品を作ってただろ?その時のオーラの量、無意識なんだろうけどすごかったよ❤」
ヒソカさんは続ける
「Aの能力はレアだし、オーラの量もすごい❤なのに強くなろうとしない♣」
「すごく勿体無いよ♦」
レオリオやクラピカが私の名前を呼んでる
でもその声ももう遠くなってきた…
「君は青い果実だ♠だけど、そのまま腐って落ちてしまうんなら」
「ボクが壊してあげる❤」
ヒソカさんが目をニイッと細めた
あぁ、私の人生これで終わりなのかな。普通に進学するか就職すればよかったな。薄れゆく意識の中で思った
ヒソカさんのもう一つの手が私の顔にゆっくりと近づいてくる
……死ぬ…の?
こんなところで死んでいいの?
『……そんなのっ…ごめん……だっ』
「!」
たまたま服のポケットに入っていた物を掴み、思いっきり投げつけた
パリンッといってその入れ物が割れ、中身の液体がヒソカさんに降りかかる
瞬間、ヒソカさんは私から手を離し私は解放された
『……っゲホッ!ゴホッ……う』
倒れこみ咳き込みながらも、久しぶりの新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込む
息を整えながら前を見ると、さっき投げたビンの破片が散らばっていた
『……あれ』
この破片って……まさか
顔を上げちゃいけない気がした。上げると一生もののトラウマがついてしまうような気がした
だけど、現状を確認しないといけない
おそるおそる顔を上げた
「クック、随分と積極的だね❤それも君の発明品かい?」
そこには鍛えられた肉体美を惜しみもなく晒す、生まれたままの姿のヒソカさんがいました
私は二次試験で使おうとして結局使わず服のポケットに入れたままだった、服を溶かす液体をヒソカさんにかけてしまったのだった
“ハプニング”
(山田君、どうやら私は使いどころを間違えたようだよ)
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ぞーちゃん - 服が溶けるスプレー 密かにかかったところツボったw (2022年2月7日 21時) (レス) @page36 id: 52c1b104ce (このIDを非表示/違反報告)
たま - 小5だけどわかった自分が悲しいです。まあ、いつもイルミ可愛い(//∇//)っていったり同級生撫でてるので耐性ついてますが… (2020年2月1日 6時) (レス) id: 8b4886368e (このIDを非表示/違反報告)
9歳 - ヒソカの息子が大きくなったって本当はどういう意味なんですか?意味知ったら何かあるんですか? (2020年1月5日 20時) (レス) id: 917dfc6071 (このIDを非表示/違反報告)
ぼーだー(プロフ) - とても面白いです最終試験のヒソカ戦よくよく考えるとすごい絵面ですよね笑いが止まりません (2019年11月26日 20時) (レス) id: ba0ba35351 (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 話の最後にあるプチ物語みたいのめっちゃ面白くて好きw (2019年1月28日 8時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜美 | 作成日時:2015年2月18日 11時