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4、針モヒカン ページ5

奥の部屋に入ると、テーブルが真ん中に置いてあり網の上にはステーキが焼かれていた

店員さんに「こちらでお待ち下さい」と言われたので奥の方の席についた


これ食べていいんだよね。食べよ


『フォークとナイフって使いづらいんだよなぁ。マイ箸持ってくるんだった…』


と、ぼやきながらステーキを切り分けて口に入れた。肉の旨みが口いっぱいに広がる




『ん〜っ!美味しい!』


思わず笑顔になる

そのままパクパクと食べ続けてると、さっきの店員さんが来て

「相席になってもよろしいですか?」

と聞いてきた。



ハンター試験受ける人かな?
もちろんいいですよ!と返すと、その人は部屋に入ってきた


その瞬間、私から笑顔とステーキの味は消えた






「カタカタカタカタ」




全身針だらけのモヒカンが入ってきたからだ



ごゆっくりどうぞー

そう言い残して店員さんは去っていった。同時に扉が閉まる

ちょ、密室にしないで。ストレスで死ぬわ



部屋に沈黙が流れるが、私は勇気を持って針モヒカンに話しかけることにした




『………こ…こんにちはー』


「カタカタカタカタ」


『…ハンター試験の受験者ですか?』


「カタカタカタカタ」



何を言っても針モヒカンはカタカタ揺れるだけだ



『……あ、もしかして…喋れないんじゃ』



それだったら申し訳ないことをした。
話しかけたらカタカタ揺れてくれるということは話す意思はあるのだ

話したいのに話せないとはどんな感覚なんだろう

こんなことなら言葉が無くても会話ができる道具でも開発しておくんだった




『……ごめんなさい。私、あなたの気持ちも考えないで』


「うん。まぁ別に俺は喋れるけどね」


『喋れるのかよ!!』


割とイケメンな声だったことにびっくり



その時、チンと扉が鳴った

電光掲示板にはB100と表示されている。どうやらこの部屋はエレベーターになっていて、地下100階のここで試験は行われるらしい





ウィィーーン



扉が開いた





目に飛び込んできたのは、人、人、人


薄暗い地下道に何百人もの人が集まっていた。







これがハンターを目指す人達か……






『じゃあ、針モヒカンさん!お互い頑張りましょうね!』


「カタカタカタカタ」




喋ってはくれなかったけど、片腕をひょいっと上げてくれたのでちょっと嬉しかった









“針モヒカン”


(私の受験番号は300番になりました)


(キリが良くてなんか嬉しい。意味とか全くないけど嬉しい)

5、銀髪少年→←3、会場に到着



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ぞーちゃん - 服が溶けるスプレー 密かにかかったところツボったw (2022年2月7日 21時) (レス) @page36 id: 52c1b104ce (このIDを非表示/違反報告)
たま - 小5だけどわかった自分が悲しいです。まあ、いつもイルミ可愛い(//∇//)っていったり同級生撫でてるので耐性ついてますが… (2020年2月1日 6時) (レス) id: 8b4886368e (このIDを非表示/違反報告)
9歳 - ヒソカの息子が大きくなったって本当はどういう意味なんですか?意味知ったら何かあるんですか? (2020年1月5日 20時) (レス) id: 917dfc6071 (このIDを非表示/違反報告)
ぼーだー(プロフ) - とても面白いです最終試験のヒソカ戦よくよく考えるとすごい絵面ですよね笑いが止まりません (2019年11月26日 20時) (レス) id: ba0ba35351 (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 話の最後にあるプチ物語みたいのめっちゃ面白くて好きw (2019年1月28日 8時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:亜美 | 作成日時:2015年2月18日 11時

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