恋愛げぇむ【黒尾鉄朗】（甘） ページ19
“……おはよ。朝から元気なやつだな”
“俺は寝みぃから……ほら膝貸せよ。”
そう言って画面の中の彼は私に笑いかける
『仕方ないなーおやすみ……よし、この選択肢が一番正しいはず』
「何やってんだ？お前」
声をかけられて振り向くと、同じクラスの男子の黒尾鉄朗がこっちを見ていた
『ん？あぁ、彼氏とお話ししてるの』
「は！？お前、彼氏いんのか！？」
『えっ、あ！ちょ、スマホ返せ！』
黒尾は焦ったように私の手からスマホを奪い取り、画面に目を向けた
そして数秒後、ため息を吐いて言った
「……ゲームじゃねーかよ」
『え、うん。そうだけど？』
でも、現実の男子よりイケメンで優しいし、こんな彼氏が理想だよ〜
そう言うと黒尾は後ろから私の肩に顎を乗せて、また画面を覗き始めた
「うわ、なにこいつ細せーな。女みてぇ」
『ちょっと。何、私の彼氏の悪口言ってるのよ』
画面の向こうの私の彼氏君は、悪口を言われてるなんてつゆ知らずこっちに微笑んで言った
“俺、お前が好きっていう気持ちは誰にも負けねーから”
そんな甘い台詞に酔っていると、ペシッと頭を叩かれて現実に戻された
『ちょ、なにするのよ！』
「現実見ろよ」
『厨二病のあんたに言われたくないわ』
現実にこんな優しいイケメンがいるのなら、現実見てやらないこともないけどね
そんなことを考えてると、黒尾が口を開いた
「……俺、お前のこと好きって気持ちは誰にも負けねーぜ？」
『……は？』
黒尾から発せられたのはさっきの恋愛ゲームの台詞だ
とうとう頭沸いたかな、と彼を見ると真剣な顔をしてて思わずドキリと胸が高鳴った
「画面の向こうの彼氏なんて所詮ただの画像だ。お前を守ってやることなんてできねーよ」
『……む、分かってるよ！そんなこと！』
私だって脳内そんなお花畑じゃないもん。そう言い返そうとしたが、グッと腰に腕を回されて引き寄せられたことで思わず言葉を止めた
『えっ、ちょ……！？』
黒尾と身体が密着する。離れようともがくも、力が強くて抜け出せない
「……好きなんだろ？こーいうシチュエーション」
腕の中で抜け出せずにいる私の耳元に、彼は耳を近づけて
「画面の中の男より満足させてやるよ。だから付き合え。拒否権はねーぜ？」
どこぞの乙女ゲーム顔負けの台詞を言い放ったのであった
“恋愛げぇむ”
(性格:ドS系厨二病)
シリーズ化するかも
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赤羽 - くっっっっくっくにみちゃんかわいい (7時間前) (
レス) @page28 id: fb7eac3486 (このIDを非表示/違反報告)
紅月。 - 恋愛げぇむやばいですね！心臓持たない！ (2021年8月13日 23時) (レス) id: 9bccb615c4 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 主人公大好きかよ！愚問だったね！大好きだったね！もちろん私も若利君大好きd（ﾌﾞﾍﾞﾗ殴 (2018年8月15日 22時) (レス) id: 9aa2f2467a (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - そんな！若利君！健気すぎるよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！！ (2018年8月15日 22時) (レス) id: 9aa2f2467a (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - みんみんさん» コメント気づかなくてごめんなさい！アイディアが浮かび次第、他のキャラで書くつもりです！ (2018年3月30日 21時) (レス) id: e1e6319445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜美
| 作成日時：2014年9月9日 20時
