糖分補給所（ハイキュー短編集 ）

もしも生まれ変われたら【赤葦京治】（切甘？） ページ11

『もしも生まれ変われたら何になりたいか』



昨日、大好きな彼女のAに言われたことがまだ頭の中に残っていた




『私ね、生まれ変わったら鳥になりたいなぁ！ほら、空飛ぶのって気持ちよさそうでしょ？』




そう言うとAは楽しそうに笑って言った





『ね、京治は何になりたい？』








生まれ変わるということは、また新しい人生が始まるわけで何もかもリセットされるわけで

当然、Aとも出会ってなくて。出会えるかどうかすらわからなくて



Aと一緒に過ごせないまま生きるくらいなら生まれ変わりたくない




その考えだけが俺の頭を占めて、俺はAの問いに答えられなかった








ガチャッ……



Aの家の扉が開く







『京治、ごめんね！待った？ちょっと支度に手間取っちゃって！』


「いや、今来たとこだよ」


『そっか！よかったぁ』




二人、学校を目指して並んで歩く






『＿あのね、京治。考えたんだけどさ』


「ん？」


『私、生まれ変われたら京治と同じ動物になりたいな！』




そう言うとAは俺に満面の笑みを見せて言った



『だってそうすれば、また京治と出会えるかもしれないでしょ？』


「………！！」




Aの言葉に俺は固まった


迷惑かな？


と不安そうにこっちを見るAを引き寄せて腕に閉じ込めた





「心配するな」



Aの耳に口を寄せて言った






「何に生まれ変わっても、何度生まれ変わっても関係ない。その度にお前に会いに行くから」






Aを強く強く抱きしめた









“もしも生まれ変われたら”



(何に生まれ変わったとしても、必ず見つけ出して君に会いに行くよ)








たまにはこういう不思議系なお話も(^-^)

ラッキーデー【黒尾鉄朗】（甘）→←恋人宣言2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す