第8松 ページ9
なんか服ないかな。
そう思って寝室の棚をあさる。
Aの身長に合う服なんて、どこを探してもない。
どうしようかと悩んでいるときだった。
「いちまつ!いちまつー!」
「うわっ」
棚の前にいる俺の背中にダイブしてきたのは、A。
尻尾を振りながら、ぎゅうぎゅうと抱き着いてくる。
…そうだ。Aとはいつも、食べた後は遊んでいた。
遊ぼうってことか。
「…ちょっとまって、っていうか汚れてる…」
「よごれ?」
「…そりゃそうか、野良猫だし」
よく見てみると、手も足も顔も。
どこもかしこもが、いろんな汚れでいっぱいだった。
これは…このままにはしておけないな。
けど、どうする?
あんなハイエナ共がいる中で風呂なんて入れられないし。
…ましてや、俺だって男だ。
「いちまつー」
「…なに?」
「いちまつ!いちまつ…」
ただひたすら俺の名前を呼んで、擦りついてくるA。
…猫の時も、こんな風に名前を呼びながら甘えてきてたのかな。
だとしたら、することはただ一つ。
猫にやっていた時のことを思い出して、Aに向き直る。
にこっと笑ったAを抱き寄せて、腕の中に閉じ込める。
心なしかふわふわしていて、その頭を撫でれば、気持ちよさそうに目を閉じた。
…すごいことだな、これって。
そして、いままでは猫だったからあれだけど
人間になったからか、とてつもなく恥ずかしい。
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ピエロ - ヤバい。この一言に尽きます。 (2016年1月31日 14時) (レス) id: f72c683019 (このIDを非表示/違反報告)
Rei ☆ ミ - ヤバッ!!猫耳夢主とかチョー↑萌える (2016年1月15日 23時) (レス) id: 55b3e272b5 (このIDを非表示/違反報告)
無音 - おいしい( (2016年1月6日 2時) (レス) id: 274463ee26 (このIDを非表示/違反報告)
カノLOVEにこにー - え、めちゃくちゃ神作( ・_・ )更新頑張ってください!! (2016年1月5日 9時) (レス) id: 694daa01c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきっち - わぁああああ////一松ヤバイです大好き!!トド松も好きだぁ〜!更新頑張って下さい! (2016年1月5日 1時) (レス) id: ee1b30da71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せいや | 作成日時:2015年11月15日 15時