【おそ松さん】猫が人間になったんですけど【一松】

第３８松 ページ41

眠ったAを膝に乗せたまま、俺もいつの間にか眠っていた。
気がついて目を覚ました時には全員居間で爆睡。
飲みすぎでしょ…空き缶転がってるし。




Aは、変わらず眠っている。
寝顔……前髪が邪魔で見れない。
片手でその前髪を掬って、寝顔を堪能した。




いつの間にこんなに、心奪われていたんだろうか。
会った時からか？





…でも、こいつは猫だ。





「…ん、にゃ」





ごろん、と身体を反転させて、俺の腰に抱き着くA。
誘ってんの？と言いたくなるのを我慢した。




腰に巻き付いている腕。
どちらかのほうの手の指が、小さく動く。
まるで猫が爪とぎをしているように、背中をカリカリとかいている。




…どこまで惑わせれば気が済むの？




はぁ、とため息をついて、Aの腰を支える。
そのまま寝返りを打てば、俺の胸の中にはAがいる。





離したくない、なんて。





強く抱き締めて、そのまま目を閉じた。

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