【おそ松さん】猫が人間になったんですけど【一松】

第３５松 ページ38

Aの歓迎会をしよう。
そう言い出したのは言い出したのはおそ松兄さん。
俺とAが寝室で雑魚寝をしている間に、勝手に決まっていた。





Aも、なんだか楽しそうにしていたし。
俺も別に、否定するほどの予定もないし。
歓迎会って言っても、何をするなんて聞いてないけどね。
どうせ兄さんたちのことだし、慣れないAを楽しませたいとか
もっとAと仲良くなりたいとか、そういうとこでしょ。





なんと母さんも協力してくれるらしく
いつもより気合を入れてご飯を作っているようだった。





「急に歓迎会なんて…さすがおそ松兄さんだな」
「だろ？いやさー、俺らももっとAと仲良くなりたいっしょ！」
「確かにそうだけど…一松、いいの？」





チョロ松兄さんがなんで俺に聞いてきたのかわかんない。
…あぁ、俺がAの飼い主だからってこと？
飼い主って言い方なんか嫌だな…、まぁ俺が世話してたけどさ。





「別に、いいんじゃない」
「あの一松が…！歓迎会を許可した、だと！？」
「大げさだよ兄さん…てか、断ってもやるでしょ」
「まぁね〜」





当のAは十四松と一緒に窓から外を眺めている。
たまに鳥が目の前を飛んで、それに興味を示したAが窓から落ちそうになる。
それを十四松が支えて、なんか兄妹みたいでほほえましい。





「そういえば、トド松帰ってこないね！」
「とどまつ！」





向こうからそんな話し声が聞こえる。
トド松…か。





さっきの言葉が頭から離れない。







『こんな男しかいないような家で女の子一人なんて…もっと危機感もとうよ』






『僕もその対象の一人だから』






「……っ」

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