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俺にされるがまま。
キスも、触れ合いも、繋がることさえもさせてくれた。
あのAさんが見せたことない顔で「目黒、くん」と呟くと、俺の気持ちは怖いくらい一気に持ってかれてしまう。
「…っ、腰、ほっそ」
「…やだ、っあんま、みない、で」
「、…まって。すげえ締まった、けど」
「…っっあー、ねえ…っそれ…っだめ…なの」
涙目になって俺を見上げ、
両手を伸ばして俺にしがみつく。
俺の髪をくしゃりと撫でて嬌声をあげ、やらしく締め付ける。
何だこのギャップ。エグい。…なんて。
そんな風に思いながら彼女の白い胸に顔を埋めて
一気に腰を加速させて
暫くして果てるまで、2人、同じ快感の渦に溺れた。
「…、あ…」
「…なに?」
「これ、おっきな跡つけたね」
「あー…わり。無意識」
「…いいよ、別に」
「…、てか。やったな俺ら。……とうとう」
「…はは、やっちゃった」
「ごめんね」なんて申し訳なさそうに笑う彼女は
俺の方を見ない。
脱がされた下を見つけて無言で身につける。
乱れ髪を整えて、何事もなかったように耳にかける。
彼女が「ごめん。帰ろっか」と呟いた時にはもう
窓の外は明るくなっていた。
「…ね。このCDここに置いといてもいいかな」
「…ああ、いいっすよ」
「ありがと。ごめんね」
彼女は旦那のいる家に帰るまでに
俺に3回も「ごめんね」と言った。
彼女が降りた後の車内で1人ため息をつく。
徐に取り出した
皮肉なほど今の気分にぴったりだったからずっと聞いていた。
「……すげー可愛かったとか、無しだろ」
ハンドルにもたれかかる。
俺は
どういうつもりで彼女に手を出したかも分からなかったくせに、彼女が残していったもの全てに心が締め付けられた。
__
「おはよ」
通りすがりながらの自然な挨拶に安堵した。
思わず驚いて弾かれたように彼女の方を見れば、
にししと笑っていてくれて。
「何その顔」
「…いや、別に」
「ね。パフェの半額クーポンあるよ」
「行こう。そっこー終わらすぞ」
「そうこなくっちゃ」
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ありす - 全部凄く面白かったです!ドロドロ感が最高です!!特に奇術師の愛の地獄がぶっ飛んでいて好きです!!いつも楽しく読ませていただいております!!続き読めたら読みたいです!!いつも楽しい作品をありがとうございます🙇♀️ (7月31日 1時) (レス) @page50 id: b62757b173 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ゆきさん» ゆき様心躍るコメントを有難うございます😭♡そんな風に言って貰えれば嬉しいなと思って書いていたのです!私自身こんなお話が好みでどうもダークめにしがちなのですが、その部分を共感して頂けているようですごく有難いです。心から感謝です😭♡ (2021年11月30日 19時) (レス) id: 33b6f5a04f (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様、お待ちしておりました(笑)とんでもない、ただのカタストロフィなんです😭(?) 3つも挙げて頂けて歓喜です!いつかユッピン様にドロドロが好きでと言って頂けてからこの路線で書いていくことに自分でもハマれました。本当にありがとうございます!♡ (2021年11月30日 19時) (レス) id: 33b6f5a04f (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みりぽんさん» みりぽん様っっ!今回も最後まで見てくださってありがとうございます😭♡ニコイチは現代ぽくない上にぶっ飛びレベルがちょっとアレだったので不安でしたが…。そう言って頂けて本当に良かったです😭ありがとうございます♡ (2021年11月30日 19時) (レス) id: 33b6f5a04f (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - なかさん» なか様いつもありがとうございます!そんなに褒めて頂けて、もう…もう…羽ばたいちゃいそうです😭♡こちらこそ、毎度感動するご感想を送ってくださり心から感謝です!今後もどうぞよろしくお願いします🙇♀️ (2021年11月30日 19時) (レス) id: 33b6f5a04f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haruno | 作成日時:2021年11月6日 6時