猫を飼い始めました。 (ページ9)

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医者ページ9

「はぁ…。」

何やってんだ。金にならねぇ治療しちまった。
だいたい、自分の町の病院くらい知っとけよ！どんだけあの女鈍臭ぇんだ。

「なーにため息ついてんすか！キャプテン！さっきの可愛い女の子がそんなに名残惜しいんですかぁ？？わかりますよー、その気持ち！」

「うるせぇ。お前と一緒にするな。」

「可愛い女の子がケガしてたら誰だって助けてあげたくなっちゃいますよね～。しかもキャプテンお医者さんだし～。」

「お前ら、バラされたいのか？」

「「出港準備してきまっす！」」

初期治療で回避できるモノだってわかってるのに、放置できるかよ。
それにあんな目で見られたら無視できねぇよ。

「あ！A帰って来たよ！」
「ホントか！よかった、間に合って。」
「A、おかえり！」

そうだ。Aのせいだ。
Aが島の野良猫に追われてたから。
あの女がAみたいだったから。
Aみたいな目で俺のことを見るから。

…そういや、Aはケガしなかったか？

「キャプテン、A帰って来たしもう出港しますよ。」

「あぁ、出港しよう。」

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「あれ？Aケガしたの？キャプテンお医者さんだから診てもらおうよ。」

チリンッ

「あっ、A！」

「どうかしたか？」

「A、ケガしてたんだ。さっきの島かな？キャプテンに診てもらおうって言ったら逃げてっちゃった。お医者さん嫌いなのかな？」

「医者に嫌な思い出でもあるんじゃね？」