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そっと立の髪から頬に手をずらし、だからね？と続ける。
イツキは何も考えずにハナエを雇った訳ではない事、色々有りながらも、しっかりとその勤めを果たしていることを真剣に立の目を見て伝えた。
スッと考える様に細められた立の目は何と応えるのか読み取れない
不安と緊張が入り交じる中、僕はこれで最後だと口を開いた
『ハナエを辞めさせないで…』
立「……」
ギャーギャーと話していた二人もいつの間にか静かに僕達の会話に耳を傾けている
しばしの沈黙が長く感じる空間を割ったのはイツキだった
晴「立法がクビにしろと法律を下すなら俺はそれに逆らえない。だが、下らない限りは芦屋を辞めさせる気はない」
じっとイツキの話を聞いていた立法は口元に薄っすらと笑みを浮かべハナエに向き直った
立「ってイツキは言ってるが君はどうなんだい？…人間の君が妖怪の為に身と心を尽くし働けるのかい？」
芦「人間のオレが……妖怪の為に尽くせるか…？」
その言葉は何よりも重かったのだと、妖怪の僕でも理解できた
人間にとって僕達妖怪は害をなすものであり、同時に幸をもたらすものでもある。
どんな妖怪を前にしても、どんな仕打ちを受けても、助けの手を出せるのか？と言われているようなものなのだ
そしてそれは興味本位でやれる簡単なものではない。
立「妖怪の為なんて人間の君に考えられる訳ないよね」
芦「！…んー考えられないっていうか"妖怪の為"って大きな括りでは想像出来無いんですけど」
立「？」
芦「物怪庵を通じて出会った妖怪達は手助けしたいって思えたんです。」
優しく白モフをなでてそう言っていたハナエが、立法と向き合った
真剣な表情に誰も口を挟まずただじっと次の言葉を待つ
芦「だから。奉公人として妖怪祓いの仕事、オレにも手伝わせてもらえませんか」
その目はとても綺麗で、力強くも優しい。そんな輝きを秘めていた
これがハナエの覚悟だと僕の心が受け取った瞬間、周りを囲むように風が巻き起こった
立「！？」
芦「うわっ！！」
晴「ｯ！？」
『それが…芦屋花繪の本心なんだね』
徐々に収まる風に比例して、靡いていた裾も落ち着きを取り戻した。
立が驚いたように僕を見つめている
芦「い、今のは一体…」
『あ、ごめんね…今のはね』
隠世が君の存在を受け入れたんだよ。
そう言って頬をかく僕に比べ、皆は驚きに満ちた表情をしていた。
それは新たな法律の制定前の出来事。
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氷夜猫(プロフ) - 凛歌さん» 返信が遅れて大変申し訳無い！;;暖かなコメ有難う御座います！まだ見ていて下さるのならばこれからも何卒宜しくお願いします！ (2017年10月15日 10時) (
レス) id: 733ee73110 (このIDを非表示/違反報告)
凛歌 - 友達から勧められて読んでみたんですが、とても面白かったです！更新頑張ってください！！(^^)y (2017年8月8日 16時) (レス) id: bd63f33454 (このIDを非表示/違反報告)
氷夜猫(プロフ) - 翔也さん» 暖かなコメントを有難う御座います！確かにあまり知られてないですよね…そのお気持ち分かります(´ー｀*) (2017年5月20日 15時) (レス) id: 733ee73110 (このIDを非表示/違反報告)
翔也(プロフ) - モノノケ庵なのじゃぁぁぁぁ！！面白いです！更新頑張って下さい！僕の周りにモノノケ庵知ってる人少なくて悲しい. : * ~ * : . _ . ( 寂 ´ ・ ω ・ ` 、 ) ｼ ｮ ﾎ ﾞ ﾎ ﾞ ﾎ ﾞ ｰ ﾝ (2017年5月12日 7時) (レス) id: 8a71459d56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷夜猫 x他1人 | 作成日時：2017年4月1日 8時
