【文スト】いろは歌の少女

人虎事件＿肆 ページ6

国「お前…」

敦「いや、ほんっとーに助かりました！孤児院を追い出され横浜に出てきてから食べる物も寝るところもなく……あわや斃.死(ﾍｲｼ)かと」


貴『孤児院…?…』


Aは孤児院いう単語に少しばかり突っかかりを感じた

懐かしいような不思議な突っかかり。


貴『貴方…施設の出なの？どこの…どこの施設なの＿

太「はーい、ストップストップ！一気に質問すると彼困っちゃうよ？」


そっと肩に置かれた手を見やる、また言葉と共に能力までもが溢れそうになったいたことを知ると静かに珈琲を飲む

国木田はその様子を見て構わず話を続けようと促す


敦「出というか……追い出されたのです経営不振とか事業縮小とかで」

太「それは薄情な施設もあったものだね」

国「おい太宰

俺達は恵まれぬ小僧に慈悲を垂れている篤志家じゃない
仕事に戻るぞ。そしてA知らぬ間にウトウトし始めるな仕事中だ！」


いきなり呼ばれた自分の名前にピクリと反応するが大きなあくびをして再びウトウトしだす

その姿は眠いものは眠いのだから仕方が無いと見せつけているようだった


敦「ところで皆さんはなんの仕事を…?」


敦は途中で割り込むのを少し申し訳なさそうにしながら気になっていたことを口にする

太「なァに……探偵さ」

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