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53話 ページ10

「へぇ…」

俺は今、音駒のマネージャーとして試合を見ているわけだが…

「あさひんが言ってたのはこれか…。確かに、凄いレシーブ力だな」

相手校は丁度、今回の主催校である梟谷。

相手もなかなかの力強さだ。

だが、音駒は焦りもせずに淡々と守備を固めていく。

…しかし__

ピピーッ

「「ありがとございましたっ!」」

1対2で、梟谷の勝ち。

部員が、ペナルティーであるフライングコート一周をやっている間、ドリンクとタオルの準備を済ませる。

猫「どうだった?うちの連中は」

声をかけてくれたのは、音駒の監督である“猫又”さん。

温厚そうな見た目である。

うちの爺とは違うな。

「はい、勉強になります」

猫「そうか、それは良かった。
にれしても、急に頼んで悪かったな」

「いえ、大丈夫ですよ。少なくとも、今回は参加しないつもりでしたからね」

そう言いながら、軽く腰をさすった。

猫「怪我か」

俺の仕草を見て目を細めた。

「まあ、そんなもんですね…」

猫「そうか、お大事にな」

「はい」

猫「ところで、お前さん。ポジションはどこだ?」

やはり、監督というものは皆、選手のポジションが気になるものなのだろうか。

つい最近聞いた、似た内容の質問を思い出し、軽く苦笑いをする。

「今のところは、ウイングスパイカーです」

猫「ほう…」

俺の返答に対し、何かを考えるような姿勢をとる。

黒「そっかー、黒狼はスパイカーだったなー」

「あ、」

横から声が聞こえ、振り返るとタオルで顔を拭きながら立っているてつろーがいた。

「お疲れ様。結構良いとこまで行ったのにね」

黒「まぁな…木兎相手には、なかなか勝ち越せねーよ」

「ぼくと?」

そう言えば試合中に、猫又さんも言ってたな。流石五本の指って…。

黒「木兎っつーのはアイツ。ミミズクヘッド」

示す方向に目をやると、確かに立派な髪型をした人がいた。

黒「ちょうど良い。紹介してやるよ」

そう言われるや否や、左手を引かれ、ズルズルと引きずられるような形で連れて行かれる。


…俺さ、何も返してないのにね。

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カナ - 夢主の弟分って誰だろう? (2019年2月5日 18時) (レス) id: 3d9d37ad51 (このIDを非表示/違反報告)
おひるねこ▽・w・▽(プロフ) - りあさん» コメントをありがとうございます(o^^o)ゆっくりペースですが、またお立ち寄り下さい。 (2016年12月22日 18時) (レス) id: 84eedbd47b (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - すっごく面白いです!! 読む度にワクワクします。これからも更新がんばって下さい!! 応援してます。 (2016年12月5日 1時) (レス) id: 705802d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
おひるねこ▽・w・▽(プロフ) - ふぇみりさん» コメントをありがとうございます。黒狼くんを兄にしたら、色々と面倒をみてくれそうですよね(´ー`)更新頑張ります。 (2016年8月26日 20時) (レス) id: 84eedbd47b (このIDを非表示/違反報告)
ふぇみり - 凄く面白いです!!主人公君が格好いいです。こんなお兄ちゃん欲しい〜って思いました(笑)更新頑張って下さい!!楽しみにしてます!! (2016年8月26日 0時) (レス) id: df741de834 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おひるねこ▽・w・▽ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99301/  
作成日時:2016年2月29日 0時

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