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60話 ページ17

黒「失礼しまーす」

パンッ

「「!?」」

「あれ、てつろーじゃん」

戸を開ける大きな音がして見てみると、音駒の3年が顔を揃えていた。

夜「うるせぇよ!静かに開けろ!」

海「ご一緒させてもらうね」

勿論断る理由など無いので、そのまま3年7人で本日の反省会タイムになった。

皆があーだこーだと言い合っている中、黒狼は一人浴槽の壁に背を預け、各々の意見を聞いていた。

右目を前髪で覆い、瞼を閉ざしている。

だがその顔は、微かだが笑っているようだ。

東「はい、A」

「んっ…」

一人壁にもたれていた黒狼の顔に、東峰はタオルを当てた。

東「そろそろ痛くなるんじゃないかと思って濡らしてきたんだけど…」

「助かるよ」

東峰からタオルを受け取ると、髪の上から顔に押し当てる。
わざわざ水でやってくれようで、ひんやりと気持ちいい。

皮膚がほんのりと冷えていく感覚に、ふぅと小さく息を漏らす。

「コレ…、気になる?」

音駒の3人に向かい、言葉を投げる。

黒「まー、少しは?」

「見せたげるよ。まぁ、そんな良いもんじゃないけどな」

澤「良いのか?A」

「あぁ、気まぐれってやつ?」

そう言うと、黒狼は顔に当てていたタオルを外し、近くにいた東峰に預ける。

そして、顔にかかっていた前髪を持ち上げる。

「変な感じするから、眼は開けないぞ」

パサリ…

夜「え、」

夜久が驚いた様に声を零した。

それもそのはず。
黒狼の右目付近…頬の上の辺りまでに、痛々しい火傷の痕があったのだ。

夜「それ、痛くないのか?」

「んー…?」

少しばかり首を傾げ、しばらく考えるような仕草をした後…、

「特に?多少ピリピリするだけ」

笑顔でそう言った。

海「どうしたんだ?それ」

「GWにさ、ちょっとした事故にあって…。そん時の怪我の残りだよ」

たまに痒く感じるが、まあ平気だろう。
だんだん治ってきているしな……。

それに___








これくらいの傷、直に跡形もなく消えるさ…。

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カナ - 夢主の弟分って誰だろう? (2019年2月5日 18時) (レス) id: 3d9d37ad51 (このIDを非表示/違反報告)
おひるねこ▽・w・▽(プロフ) - りあさん» コメントをありがとうございます(o^^o)ゆっくりペースですが、またお立ち寄り下さい。 (2016年12月22日 18時) (レス) id: 84eedbd47b (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - すっごく面白いです!! 読む度にワクワクします。これからも更新がんばって下さい!! 応援してます。 (2016年12月5日 1時) (レス) id: 705802d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
おひるねこ▽・w・▽(プロフ) - ふぇみりさん» コメントをありがとうございます。黒狼くんを兄にしたら、色々と面倒をみてくれそうですよね(´ー`)更新頑張ります。 (2016年8月26日 20時) (レス) id: 84eedbd47b (このIDを非表示/違反報告)
ふぇみり - 凄く面白いです!!主人公君が格好いいです。こんなお兄ちゃん欲しい〜って思いました(笑)更新頑張って下さい!!楽しみにしてます!! (2016年8月26日 0時) (レス) id: df741de834 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おひるねこ▽・w・▽ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99301/  
作成日時:2016年2月29日 0時

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