鴉に仕えるは従順な狼 ｰ遠吠えｰ

55話 ページ12

その後は、軽い世間話をして各自練習へと再開をした。

すると…

ｷﾞｲｨｰｰｯ

？「まだやってんじゃん、上出来！」

体育館の扉から、１人の女性が顔を覗かせた。

あれは、

「りゅーののお姉さん、だよな」

と、いうことはあの２人は間に合ったのか。
良かった。

りゅーののお姉さんの後ろから、少しばかり息を切らしたあのコンビが現れる。

黒「主役は遅れて登場ってか？」

「まっまくだ」

ふぅと溜め息が出る。
これでも一応、心配してたんだからな。無事について何よりだ。

日「え！？アレ！？何でAさんが音駒に、」

「俺の事はいから、は早くアップ行ってこい。もう直ぐ次の試合始まるし、今日の分終わるぞー」

“活躍、期待してる”

そう付け加えれば、２人は笑顔で

「「は、ハイッス！！」」

元気に返してくれた。

黒「オイコラ黒狼くん？今はこちらのチームだろ〜！」

「猫又さーん」

黒「あれれ？無視ですか？」

なーんにも聞こえないっと…。

さっき無視されたしね〜。

猫「どうした？」

「すみません、氷水作ってきますね」

猫「氷水？」

「はい。いくら夕方になってきてるとはいえ、今は夏ですし、タオルをその中に入れて冷やしておきたいんです」

体育館は、ただでさえ湿気が多いしね。
お世辞にも、風通しが良いとはいえないからな。

猫「そうかすまんな。頼むよ」

「お任せ下さい。では、行ってきます」

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