幼馴染【我妻善逸】

幼馴染:拾玖 ページ23

Aside


放課後になり、

私は甘露寺先生とスコップとひまわりの種とジョーロを持って花壇に向かうと、奴がいた。


『はっははははは、宇髄先生いいざまですね！』

「うるせえっ！このやろっ…！！」


花壇に入れる、袋に入った土を、猫車で運んできた宇髄先生に、

私は指をさして大笑いする。環境美化委員の活動に巻き込まれたお返しに、

宇髄先生の机の上に犬のう○こ置いて、宇髄先生も環境美化委員の活動に巻き込んだ。

これこそ倍返しだっ！一通り笑った後、私は善逸君が教室で一人で待ってくれてるから、

急いで花壇に宇髄先生の持ってきた土ひいて、ひまわりの種まきとその水やりをした。

甘露寺先生はその出来栄えにご満悦で、私に校内の自販機でオレンジジュースをおごってくれた。

私は宇髄先生と甘露寺先生と別れて、善逸君のいる一年二組の教室に行ったけど、

二組の教室は閉まってて、逆に三組の教室が空いてた。

もしかして、私が遅かったから帰ったのかな？なんて思って、

三組も覗いてみたら、私の机に突っ伏して眠っている善逸君がいた。


『起こさないほうがいいかな…？』


私は取り敢えずすぐに帰れるように、教室の窓の施錠確認だけして、

善逸君の隣の席に座って、スマホを開いた。

私の席寝てる善逸君がすごい可愛くて、私は思わずその顔にシャッターをきった。


『ほんと、私、大好きだなぁ。善逸君のこと。』

『何年片想い拗らせてるのかなぁ〜』

『告白できる勇気さえあればいいけどな』


善逸君の寝顔をスマホのロック画面に設定して、私は善逸君を起こすことにした。


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善逸side


寝ている間に、たまに人の喋っている声が聞こえることがある。

それで前酷く傷ついたこともあった。耳の良さ故の悲しみだった。

でも、俺が寝ている間。『ほんと、私、大好きだなぁ。善逸君のこと。』って、

Aちゃんの声が聞こえた。

『何年片想い拗らせてるのかなぁ〜』『告白できる勇気さえあればいいけどな』って。

それを聞いて、Aちゃん、俺のこともしかしたら恋愛的に好きなのかもしれないって、

いや、好きだって思った。

でも、よく考えてみたら、あの俺といる時に聞こえる好意の音の事も、

Aちゃんがプロポーズを一回も断らないのも、このAちゃんの独り言も、

全て合わせたら辻褄があう。もしかしてのもしかして…！！！


俺たち両想い…？

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