幼馴染【我妻善逸】

幼馴染:拾 ページ12

Aside


『善逸君。帰ろ』


ホームルーム後、先生に雑用を押し付けられて結構遅くなったけど、

一応、二組の教室に顔を覗かせると待っててくれたのか、善逸君はちゃんといた。


「雑用でもさせられてたの？それとも“告白”断ってた？」


「告白」の部分だけ強調するあたり、やっぱなんか怒ってるんだなぁ。

ちょびっと苦笑いして、善逸君の隣の席に腰を下ろした


『先生から頼まれごとされたの。待たせてごめんね』


そういってバッチリ、目を合わせれば、善逸君はちょっと動揺する


「べ、別に待ってないし、俺は別に、い、いつ帰ろうか悩んでただけだし？」

『じゃあ一緒に帰ろ』


そう言うと、フンってそっぽ向く


「他の男子に誘われてるんじゃないのか？」

『まあね、でも善逸君と一緒に帰りたいし』

「ふ、ふーん」


そっけない対応にたずねた


『まだ怒ってる？』

「当たり前だ」

『じゃあ聞くよ。なんで怒ってるの？』


そうきくと、善逸君は少し顔を俯かせる


「それはAちゃんは俺のことなんてつゆ知らずに、たくさんの男子を関わるから…」


つゆしらず？


『ねえ。私は善逸君が一番だから』

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