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11個 ページ12

「_____ずっと。
友達、だよね」


あのころの彼女が私に問う


『決まってるよ』


「なら、なんであの時、
友達じゃないって言ったの!?」



『、、?』


ばっと振り返る


「天祥院から来た女だから!?」


誰もいない空にその声がこだまする



「Aは、友達より自分が辛くなる方が
嫌なんでしょう?
都合の悪いことに目をそらさないで!」


『そ、だね、
ほんと、いやな女だよね』


静かな独り言は暗闇に吸い取られていった


_______________




「なあ、お嬢ちゃん」


「、、なんですか」


「こんな夜に歩いていたら危ない
お兄さんがお家に連れて帰ってあげる」


「いいです。
兄が待っていて、早く帰らなきゃ、」


逃げようとする少女。

男は必死に彼女の夕焼け色のポニーテールを
掴む

「っ」


「綺麗な髪だねぇ、
思わず食べちゃいたいよ」


「やだっ
たす、け」



彼女の悲鳴は虚しく響く


「もうお兄さんのココ、待てないし」


路地裏に連れていかれた彼女の手を掴む男


そして、路地裏に響く足音


それに気づかない男は彼女の口を睡眠薬を
つけたハンカチで塞ぎ、倒れた彼女の手で
男のチャックを下ろさせようとする。
そして、男は片手で彼女の服を
手慣れているのか
脱がせた。


いや、脱がせようとしたのだ。


『お兄さん。
何してんの?』

男は背中を走る寒気に気づく。

そして、ぎこちなく首を後ろに向け、



顔を青くさせた。


何故ならそこには


『お兄さん。何してるのかって聞いてるん
だけど?』


「あ、ああ!」



鉄パイプを片手に持つ少女が男を見据える
冷たい視線で。


男は迷わずポケットからナイフを出し、
彼女に突進する。


しかし、武術が得意である彼女は
その単純極まりない動きを捉え、
退屈そうに避ける。


『なるほどー。君はよく女の子をこんな目に
会わせていたの』


知った口調で笑う彼女。

彼女の態度に腹を立てる男は苛立ち、
至極読みやすい動きで彼女を襲う。

『君も、女の子みたいに眠ってね。』

パイプを振り、男の背中へ当てる。


へなっと座り込む男にゆっくりと近づき
少女はポケットからある小瓶を出す。



『君のポケットから出てきたの。』



6時間ねー、と呟き
男の口に流し込む。


男が最後に見たのは

真っ白な肌に
周りにある錆より美しい
艶めかしい、けれど真っ直ぐな茶の髪と眼。

そして誘うような頬と唇の色。

それは、狂気に満ちた少女の顔。

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さや(プロフ) - 結茄子さん» いつもドキドキしながら見てくれているなんて、、!とても嬉しいです! (2018年8月28日 0時) (レス) id: ffd4c8541f (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ありがとうございます!優しい皆さんのコメントにいつも助けられています!これからも更新頑張ります! (2018年8月28日 0時) (レス) id: ffd4c8541f (このIDを非表示/違反報告)
結茄子 - いつもドキドキしながら見てます!!泉、思い出してくれてありがとう。更新頑張ってください!! (2018年8月27日 15時) (レス) id: ee2de468cc (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 五月七日さん» 全然!最後はどういう風にしようか悩んでいたので、意見を貰えて嬉しかったです!応援ありがとうございます! (2018年8月7日 23時) (レス) id: ffd4c8541f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 無理を言ってすみませんでした凄く面白かったのでハッピーとバッド両方よみたいと思ったので!応援します (2018年8月7日 21時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さや | 作成日時:2018年6月30日 0時

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