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カミュ.*・゚虚無の果て ページ3

「おいで、お前を解放してあげる」



ふいに思い出した言葉。思えば、俺は彼女さえいなければ一生息の詰まる生き方をしていたのだろう。



「なぁ、A」



「なーに?」



あざとく振り返るその姿に、顔の筋肉が心なしか緩んだ気がした。



「俺はお前のいない世界で生きられた気がしない」



「それは君が私のことを好きだからだよ」



全てを見通しているような澄んだ瞳に、俺は目を逸らせなくなった。



「ね、違う?好きなんだろう?ねぇねぇ」



「ちっ、うるせぇな」



あまりにしつこく聞いてくるので、"好きだよ"と小さく呟けばAがほくそ笑んだ。



「ふーん」



「お前は俺のこと好きでも何でもないくせにな。くそっ……嫌なやつ」



「はぁん?それは君の方だろ」



Aは座っている俺に近寄り、鼻が触れるまで顔を近づけてきた。



「ち…近っ……」



恐らく、彼女から見ると俺の顔は真っ赤になっているのだろう。こいつは昔からウブな男を見るとうずうずするから困りもんだ。

…いやいや、俺はウブじゃないけどな。断じて。



「君が最近かまってくれないから寂しいんだ」



相変わらずの妖艶な笑みで魅力される。こんな奴がいたらそりゃあ魔物だって魅力されるだろうなぁ…。



「かまってやろうか」



「ふふっ、今夜一緒に遊ぼうよ?」



男女二人での夜のお遊びなんてひとつしかない。



「Aはそれでいいのか?」



「どういうことさ」



「俺でいいのかって話」



短調な会話が耳をくすぐる。やっぱりパーソナルスペースが近い、こいつは。



「あはは!怖気づいてるのかい?……ならさ」



目の前の華奢な少女がにたりと笑った。



「男ってこと、証明してみせてよ」



細い腕が俺の腰にするりと絡まる。されるがままに、俺の視界は90度回転した。

てっきり頭を強打するのだと思い無意識に目を瞑るが、来るはずの衝撃はなく、気遣ってくれたんだなぁと自然に彼女に愛おしさを覚えた。









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背中に残るのは冷たい床の感触。
まだ生々しい感触が残る体に罪悪感を覚えながらも、俺は後悔はしなかった。







'








(嗚呼、いっそ彼女の腕の中で溶けるように死ねるのなら…俺は殴られたって焼かれたってかまわない)

シルビア.*・゚ひとかけのぬくもり→←ローシュ.*・゚たとえばそれを嘘と言うのなら 2



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)あいにゃん((プロフ) - 青羽音さん» あっこちらにもコメントわざわざありがとうございます!頑張ります(・ω・) (2017年8月14日 1時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
青羽音 - こんばんは。もうひとつの小説も拝見させていただきました。なんというか、こういう書き方がすごく好きです。どちらも頑張ってください。。 (2017年8月14日 1時) (レス) id: 18926d84c6 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - みかんのかわ(゚∀゚ゞ)さん» コメントありがとうございます( *´艸`) そう言っていただけると嬉しいです!みかんのかわさんもご自身の小説頑張ってください(*´-`) (2017年8月13日 18時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
みかんのかわ(゚∀゚ゞ)(プロフ) - とまとじゅーすのやつ最高ですwwwこれからも楽しみにしてます。更新頑張って下さい(゚∀゚ゞ) (2017年8月13日 17時) (レス) id: 312b0d2949 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:)あいにゃん( | 作成日時:2017年8月11日 3時

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