めめさく短編4

金木犀が香る恋 6 ページ34

3テンポくらい遅れて、気づいた。

やっぱり！
ただの友達1日目、じゃない！


ガンガン恋の予感がする、友達1日目...！！



飼い主さん「この辺、いい香りしません？

なんだろう、懐かしいみたいな、
初恋とか、初デート思い出すーみたいなーー」



桃「//」


黒「//」


佐久間くんの耳が真っ赤になって、
可愛くて、しゃがんだまま近づいた。


黒「佐久間くん、恥ずかしいの？
初恋の人、思い出したり？」


反射的に、耳に手を伸ばして


桃「？俺はワンちゃんじゃないよ？」


黒「あ、」


桃「近くない？笑」


黒「ごめ、」


桃「うん//」



黒「あのさ、
俺にとっては、ほんとに初恋、なんだよね。
中学の時は、モテたけど、好きじゃなくて、
全部断ってたから..」



(犬を撫でていた手を止める、佐久間)




黒「ダンスの合同授業の時から、俺、」


桃「それ1年の4月じゃん、」


黒「...うん、それからずっと、」


桃「まじかよ...俺は、その半年後の、
球技大会の時。

対戦チームなのに、
俺に最後までボールぶつけなくて、
お前、負けちゃったじゃん。」


黒「ああ、あったね、笑」


桃「俺のゆるゆるのボールに
わざとぶつかりに行ったみたいに見えたし、」


黒「うん。」


桃「何でだろう？って、
それからずっと気になってて、
一回だけ、こっそり、サッカー部の試合、
後ろの方で応援してた...」


黒「まじで！？！？言ってよ！！！」


桃「俺のこと、ほぼ名前も知らないと思ってたから、」


黒「1年の4月から、
誕生日も、家族構成も、
飼ってるワンちゃんの種類と名前も、
好きなアニメも推しキャラも、
放課後どこに行ってるかも、知ってるよ？」


桃「、、、まじで？、、ちょっとだけ怖いんだけど、」


黒「これ、知り合いから入手した、
佐久間くんと友達のプリントシール。」


桃「っ！何でお前が持ってんの？！

恥ずかしい！かして！」


黒「だめ！俺の宝物！」


桃「やだ！俺、写り悪いやつ！」


黒「この佐久間くん可愛いじゃん！」


桃「やだあ！かしてー！」


(引っ張りあう)



ビリっ



黒「あああああーー！！」

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