花火10 ページ10
大介side(続き)
照「........なぁ、もうすぐ花火の日だよな、」
大「ぁ、もうそんな時期か！」
照「今年はどうすんの？」
大「行きたいけど、蓮の様子見てると、そろそろ、うざいと思われてそう。」
照「俺と一緒に行かない？」
大「ひかると...」
照「だめ？」
大「...うううん、行きたい！」
照「決まり！浴衣で来てよ。」
大「浴衣かぁ、最後に着たのいつだろ？」
照「当日、楽しみにしてる、...あ、やべえ。バイトの時間ギリギリだわ！」
大「気にしないで行って？」
照「家まで送れなくてごめん！」
大「ううん、がんばってーー！」
蓮が反抗期を迎えてからも、
花火大会だけは、毎年一緒に行っていた。
でも、今年はあいつは受験生だし、
そろそろ、嫌がるだろうな。
毎年楽しみにしてるの、
今はもう、俺だけ。
(遠くから)
照「大介ー！俺も浴衣で行くからー！！」
大「ん！探しとくー！！」
照「まっすぐ帰れよ！気をつけて！」
大「大丈夫だって、笑笑」
ひかるは、俺のことになると、超心配症。
いつも、家まで送ってくれた後、バイト行ってて。
すごい遠回りになるのになぁ。
今日みたいに送れない日は、まっすぐ帰れよ！だし。笑
保護者かよ、笑
...こうやって、ひかると過ごす学生生活も、
もうすぐ終わりなんだな。
蓮side
-大介帰宅後-
大「ただいまー、蓮！模試頑張った？」
蓮「うざ、」
大「駄菓子屋さんは？」
蓮「っ、ぃ、行か、ない。」
大「やっぱり迷った！行こーよ！まだやってるよ？」
ぐいっ
蓮「いい、」(振り払う)
大「あっ！」
蓮「...ひかる君と、つないでた、」
大「？近くにいたの？声かけてよ！3人で遊べば良かったじゃん！ひかるも、蓮に会うの久しぶりだし、超喜んだよ？」
ひかる君は、喜ばない。
目で帰れって言われる。
大「蓮が昔から好きだったやつ、お菓子の名前なんだっけ？...とにかく、行こう！」
ぐいっ
蓮「いいって！ひかる君と行けばいいじゃん、」(振り払う)
大「母ちゃん！今の見たあ？！俺の手、2回も振り払ったあ！」
母「あの蓮がねぇ、思春期って、難しい年頃ねぇ。」
大「ほんとに行かないの？」
俺を見上げて、一瞬、寂しそうに揺れた目をみて、
2階の部屋に駆け込んだ。
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作者名：Aries | 作成日時：2021年8月21日 20時
