花火《黒桃》 (ページ8)

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花火8 ページ8

大介side(続き)

大「しばらく、手もつないでない。」

照「そりゃあ、もう高校生なんだから、普通でしょ。」

大「......」(唇を尖らせる)

照「そんなに手つなぎたいの？今でも蓮と？」

大「うん、たった一人の、可愛い弟だもん、おっきくなってもつなぎたい！」

照「...はぁ....じゃあ、かわりに、俺がつないでやるよ。」

大「？」

照「俺らも、つないでたじゃん、...いや、だいぶ前だけどさ、小学校の時とか、」

大「...うん！つなぐ！」

照「はい、」

大「はい、...ふふ笑、ひかる相変わらず、手でかいよね！笑」

(ぶんぶん、つないだ手を振りながら歩く2人)

-そのころ同時刻- 蓮side

(カフェを出た蓮と康二)

せっかく、2人と鉢合わせせずに済んだのに、

なのに、

蓮「...お前、なんで後つけてんだよ。」

康「結局2人は、恋人なのか、そうじゃないのか、探ろうと思って。..次どこ行くんやろ、」

2人の後を、名探偵ばりに、一定の間隔をあけながら、
つけている俺ら。

恋人なのか、そうじゃないのかなんて、知りたくない。
知ったところで、俺に勝ち目ねーし、

康「マンガの次は何買うんやろ。

.....このあたり、もうすぐジュエリーショップやない？向こうにあったよなあ？」

蓮「...ジュエリーって、...」

康「ああああ！手、手、」

蓮「何、」

康「手つないだああ！」

蓮「...ぅっ、」

康「つないでる、つないでる！なぁ、あれはもう恋人やんな？あの2人、
似合うなー、

..........残念やったなぁ、お前の一目ぼれの人ー、」

蓮「俺、帰るわ。」

見ていらんなくて、
こーじを置き去りにして、来た道を引き返した。

大介side

ひかると手をつないでいたら、子供に戻ったみたいな気持ちになって。

すごく、すごく懐かしかった。

俺たちは、来年から社会人。

いよいよ、本当に、大人の仲間入りだ。

照「でさぁ、俺、....、」

大「どしたの？」

照「来年、ニューヨーク勤務に、なるかもしれない。」