めめさく短編2 (ページ38)

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とあるタイの夜＊後編＊5 ページ38

目黒side

夢の中でも、ラウと佐久間くんの取り合いをして、
イライラしていた。

ほっぺたをツンツンとされた感触。

黒「ん....佐久間、くん？....」

目を開けたら、佐久間くんのドアップ。可愛いほくろ。

キュルンとした、おっきな目が、何か言いたげに、揺れてる。

黒「....どした？」

桃「....ごめん、起こしちゃった....？

　 ......めめぇ、俺、好きだったみたい....」

黒「...？好き？」

桃「うん.....好き、....好きだったの...........、

またいつか、続きしてね......ちゅー、

......しそうに、なった....よね？

さっ、き......

........おやす、.............」

ぼんやりと、まだ起きていない頭で考える。

俺、難しいことは分かんないけど、

佐久間くんは、好きって言って、ウトウトし始めて、目を閉じた。

.....何を？

いや、誰を、か。

........続きしてね、ちゅーしそうになったよね？か。

むかつくわ。佐久間くんにキスしそうになったやつがいたのか。

誰だよ！

...................、

..........、俺じゃね？

.....！！！

俺、今、告白された？

まじで？

桃「.....すー。」

待って、佐久間くん。

告白してる最中に寝る人いる？世界中探しても、そんな人いなくない？

......佐久間くんらしいけどな.....。

ふわふわの前髪が目にかかってしまったから、そぉっと、指先で横に流す。

桃「ん.......(熟睡)」

俺は、諦めなきゃって思ってた。

告白なんてしたら、こうやってそばにいれなくなると思って、出来なかったし、
あんまり近づかないようにしなきゃって、思ってたんだ。

タイに来てからは、ラウにとられそうなのが心配で、
つい、行動に出してしまって、部屋に乱入までしてしまったけど....。

黒「.......俺も、だよ？」

ずっと嫉妬してた。他のメンバーに。
みんな佐久間くんのこと好きだし、距離近いから。

雑誌のインタビューなんかも、佐久間くんが好きなんて、本当のことを言ったら、
佐久間くんが傷つくし、佐久間くんのこと好きな他のメンバー達に、何言われるか分かんないし、
グループ仲が悪くなると思って、いつも適当なこと言って、ごまかしてきた。

まだ、分かんない。
俺なのか、100%の確信は、もててない。

だけど、

もう、俺だってことにさせてもらおう。

黒「....俺なんて、ずっとずっと前からだよ？

　ずっーと前から、佐久間くんのこと好きだったよ？」