めめさく短編 (ページ49)

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君は俺のもの。3 ページ49

佐久間side

「めめ？ごはんまだでしょ？時間なくなるし、食べてきな？」

「そうだね、佐久間くんはここにいるの？」

「んー、そだね。ここで、この後の流れでも確認しようかな。
　あ、その前に、やっぱ救急セット探すわ。めめのために。」

「それもういいよ、風邪じゃないもん。
　あんまり時間もないし、俺はごはんいいわ。
　
　それより、さっき、岩本くんと話してたと思うんだけど、
　佐久間くんって、」

「めめ？体もたないよ？俺、次の撮影のめめの位置と段取りも、
　確認しといてあげるから、心配しないで、食べてきな？」

「.....ありがと。佐久間くんって、ほんと優しいよね。」

まだ、おまえは気づいてない。
心の奥深いところが、日に日に、俺に浸食されていってることに。

優しくして、心配させて、優しくして、不安にさせて、

俺のことしか、考えられないようにしてあげる。

「優しくないよ？ねぇ、めめ。俺、不器用なとこあるから、
　これからも、色々助けてね？」

「うん、もちろん。」

「守ってね？」

「いいの？」

「何が？」

「それって、俺が特別って、思っていいの？」

「うん、めめは、前からずっと特別だよ？」

「......ほんと？」

「どしたの、そんな顔して....」

「//」

「....ちょっと、スタッフさんのところ、行ってくるね？」

「1人で大丈夫？」

「うん、1人だけで来てって言われてるの。
　なんか、俺のこと、気に入ってくれてるスタッフさんなの。
　2人きりで話したいんだって。」

「.....誰？そのスタッフさん、俺も、」

これでいいの。

喜ばせたあと、また不安にさせてあげる。

お前は、俺のことばっか、考えてればいいんだから。

だって、俺のこと好きなんでしょ？

俺は誰のものにもならない。

だけどね？

お前は、俺だけのもの。

end