めめさく短編 (ページ47)

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君は俺のもの。ページ47

佐久間side

俺のこと、ずっと見てるよな.....

いつからだったのか分からない。だけど、気がついた時には、
遠くから、いつもあいつの視線がきていた。

舞台のリハをしたり、ダンス練習をしたり、先輩と打ち合わせしたり。

あいつと同じ現場の時は、あいつからの視線を感じながら、
仕事をすることが当たり前になっていた。

まさか、あの頃は、
同じグループになって、デビューまで一緒にするとは、思ってなかったけど。

今日は、新曲のPV撮影。
まただ。俺のこと見てる、気がする。

「こぉーじぃ～？」

わざとこーじに甘えてみる。
そうすると、遠くから俺を見てるめめの顔が、少し曇る。

分かってるよ？俺は全部。

「佐久間くん、重い、どいてや？」

「えー、じゃあ、ひかるのとこ行こー。」

「ひかるぅー、おんぶして？」

ひかるに甘えてるときは、より一層、顔が曇る。
こーじより、ひかるの方が、お前は敵わないもんね。
キャリア的にも、立場的にも。筋肉的にも？

「佐久間、可愛いな、今日も。」

ひかるは、俺がほしい言葉を、いつもくれる。
俺を甘やかしてくれるから、大好き。

ひかるにおんぶしてもらいながら、遊んでたら、
一瞬バチっと目が合った。
悲しそうな目をすぐにそらした、めめ。

上出来。

午前中からの撮影で、あっという間に夕方になった。
みんなの集中力も高くて、仕事は順調。

その反面、どんどん俺不足になっている様子のあいつ。

1人でいて隙があると、たぶん、しゃべりかけてくるから、
わざと1人にならにようにしてる、俺。

今つらいでしょ？俺に甘えられなくて。
じゃあ、少しだけ、甘えさせてあげようかな。

「めめ？ちょっと顔色悪いよ？どうしたの？」

「あっ....、ううん、だいじょうぶ」

「熱あるんじゃない？」

「へ、まじ？」

「体温計、もってくるね？」

「待って、行かないで？」

「へ？」

「せっかく、今日初めて2人で話せたのに。
　何か、久しぶりだなって。」

「そう？今日しゃべってなかったっけ？」

「うん、佐久間くん、他の人とずっと、はしゃいでたから。」

「そっか、ごめんね？めめ。
　心配だから、やっぱ、体温計と冷却シートみたいなやつ、
　探してくるね？」

「佐久間くん、ごはん食べ終わったんでしょ？
　もうちょっと、2人だけで話さない？」

「えっ、」

「ちょっとだけでもいいから。」

ほらね。俺と2人でいたいんだって。可愛いよね。

「何話したいの？」