2人の休日＊風呂友日和＊7 (目黒side) ページ38
............何とか、持ち堪えた。
家に入ってから、
キスしてもらってから、
「一緒に入ろ」って。
ふわふわした気持ちで、
言った自分を、殴りたい。
ちゅーだけオッケーの関係になってからは
初の、一緒にお風呂。
昔も、綺麗な肌だなって、ガン見してたけど、
今日、一緒に入ってみて分かった。
あの頃と同じわけなかった。
気持ち的に。
過去最高の速さで体を洗って、
湯舟に飛び込む。
煩悩を抑え込むため、
佐久間くんの「ほくろの数」を数えてたら、
無意識に身を乗り出して、
佐久間くんに触っちゃってて。
佐久間くんが、くすぐられてると思って、
騒いでくれたおかげで、
風呂場中に響く、
彼の笑い声のおかげで、
耐えることができた。
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自分の髪を、雑に乾かして、
佐久間くんの手をとる。
「おいで？ドライヤーしてあげる。」
ベッドで三角座りする彼を、後ろからすっぽり包みこむ。
全身から、赤ちゃんみたいな石鹸の香り...。
「めめ、いつもありがとう、」
「何が？」
「色々と。」
「こちらこそ。」
「明日から、部屋着使わせてもらうね？」
一本一本が細いから、
丁寧に、慎重に、乾かしていく。
絡まないように。
どんどんサラサラになっていく髪に集中してたら、
小さい頭を揺らし始めた彼。
可愛い。
佐久間くんの髪は甘い匂い。
フローラルみたいな。
もうだめかもな、俺。
付き合えないって、分かってからも、
結局、俺がやりたくて、
甘やかしてしまう。
ドライヤーを弱風にかえて、少しだけ濡れてる髪を
しっかり乾かし終えると、
既に眠ってた。
好きなのよ。どうしようもない。
たまに、こうやって、休みの日に会って、
ちゅーしてもらえる。
甘んじて.....受け入れよ。
だって、幸せだから。
俺に寄りかかって眠る彼。
起こさないように、慎重にベッドに寝かせると、
すぐに寝息が聞こえてきた。
目にかかった、少し伸びた前髪を、横に流す。
ずっと、してみたかった。
さっきまで触ってた髪をすくって、
キスを落とす。
甘い匂いを吸い込んでしまって、
たまらなかった。
すべすべのおでこ.....
瞼.....
ほっぺた.....
........俺からも、させてね？
薄く開いた唇にも、
そっと、触れた。
end
mutual pining ＊両片想い�◆�→←2人の休日＊風呂友日和＊6 (目黒side)
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作者名：Aries | 作成日時：2020年4月17日 0時
