めめさく短編 (ページ31)

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妄想 (高校生～大学生) ページ31

-高校編-

「大介、俺、また告白された。」

「またあ？何人目よ。どうすんの？」

「断る。」

「何でよ！」

「だって、好きじゃないんだもん。」

「そろそろ、女の子と付き合いなよ！
　モテるんだから！」

「ほんとにいいの？」

「.......」

「大介。泣いてるよ？」

「......何で俺泣いてんだろ。ごめん。」

「俺は.....俺が好きなのは、大介だよ？」

「え、うっそ.....まじで？」

「今さら？」

「.....そうだった、の？........いつから？」
　

「幼稚園の時から。」

「ええぇ？！」

「大介、俺と」

「待って？ごめん俺、自分の気持ち気づいてなくて.....
　
　この前、オッケーしちゃった。」

「はあ？誰！」

「最近転校してきた、あべくん。」

「秀才で文武両道のあいつか。」

「うん、どうしよ？」

「明日、話つけてくる。」

-大学受験編-

「ちょっと目黒！この因数分解くらい、さらっと解いて！
　こんなの出来なかったら、このあとの文章問題なんて、
　解けるわけないでしょ！」

「あべちゃん、怒らないであげて？

　蓮は、ちょっと、おバカなの。」

「大介に言われると、へこむわ。」

「目黒？佐久間と同じ大学に入りたいんでしょ？
　佐久間はもう、A判定なの。合格圏内なの！
　
　お前が頑張らないと、
　俺が佐久間を譲った意味ない！」

「ん？あべちゃん？譲ったって、何の話？」

「大介は知らなくていいから。」

「目黒、明日からもスパルタだから。
　
　ちなみに俺は、2人よりも、偏差値15も高い大学、
　A判定出てるから。」

「あべちゃんすごいね！やっぱかっこいいね！」

「大介、俺の前で、他の男褒めんのやめて。」

-大学編-

(猛勉強の末、蓮くんは、大介くんと同じ大学に入学。1年生の春。)

「大介、今度から同棲しない？」

「なんで？実家から大学通えるじゃん！」

「うっ、まあ、そうなんだけどさ。」

「なんで実家じゃだめなの？
　節約になるよ？」

「うん、まあ、もっと一緒にいたいっていうか....。」

「お出かけも、たくさん出来てるよ？
　
　何がだめ？昨日も、動物園行ったよ？」

　
「うん.....」

「あ、ねぇ蓮、今度の夏休み、旅行行かない？」

「旅行！！行く行く！どこ？」

「俺、京都か大阪行きたい。」

「いいね！」

「泊まりかなあ、ちょっと調べてみる。」

「(泊まり泊まり泊まり.....)」

「あ！蓮！日帰りで行けるコースあったあ！」

「日帰りかよ！！！」

end