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「ウジさん、今日のリップどうする?」
カムバのジャケット撮影。
メイクも残すは口元のみというところで、
メイクヌナがリップカラーのパレットを目の前に広げる。
色とりどりの押し寄せる赤に視覚を刺激され、思わず目をキュッと瞑った。
「ウジさん?」
覚悟して目を開けたが直視できない。
選ぶのが嫌で「お任せで」と伝える。
「う〜ん、最近のウジさん急に色っぽくなったから〜」
いくつかのリップスティックの上を彷徨っていた指が、そのうち1つの上で止まった。
「これかな」
手に取ったのはCHANELのマークにNo.60の文字。
カバーを外せばそれはそれは鮮明な赤、まさにあの女の色だった。
「いや、やっぱりそれ以外がいいです」
その色だけはやめてくれ。
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作者名:SALAN | 作成日時:2022年3月2日 10時