最後の真夏の日

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your side


今日は町の花火大会


今日私は溺死する


「…ふぅ、書いた」


朝から遺言書を書きまくって


一緒に花火大会に行く約束をしていたいつメンの男4人のいるところへ向かった


「…ふぅ、」


私たち5人で撮った動画や写真のフォルダを見返すと悲しくなってくる


わかっているのが一番めんどくさい


アイスでも買って行ってやろう


「…オンマ、アッパ」


om「あ、もう行くの？本当に浴衣じゃなくていい？」


「いいよ〜このワンピース可愛く無い？」


om「可愛いけどさ〜」


ap「早くあの男たちに見せてやりな」


「そうする！」


今この瞬間で最後


「…弟ねぇ」


多分気づかないであろう場所に溺死することを


弟の好きなアーティストのポスターの真ん中に書いといた


まだ寝ている弟を起こさないように部屋を出て行く


「スングァナ、じゃあね」


またリビングに着いて


初めて親に対して感謝を述べようと


「…ありがとう、行ってきます」


om「？？うん、いってらっしゃい」


ap「いってらっしゃい」


新聞を見てこっちを見てくれない


最後ぐらい見ろよ


「ね、ちゃんとこっち見て」


om「はいはい」


「私幸せだったよ、…また生まれ変わるなら、オンマとアッパの子どもに生まれたいよ」


om「なに急に」


「怖い夢見ただけ、行ってくる！」


ap「どうした？」


om「さぁ」

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