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「あ、同い年なのに“さん”呼びは距離あるから変えたんです」
「ふーん。それだけ？」
「え？それだけ…ですけど？」
私がそう答えれば、二宮さんは「面白くないねぇ」と呟き、少しつまらなさそうな顔をして、指先でトントンと灰を落とした。
「俺は翔さんは翔さんなんだよなぁ。もう今更他の呼び方なんてできない」
「俺も今更他の呼び方されても気持ちわりぃよ」
そう言ってちょっとだけ嫌な顔を浮かべて、砕けた口調で言葉を発する翔くんがやっぱり新鮮に感じる。
こんな翔くんも素敵だな…なんて、こうしてまた好きが募っていく。
「ねえ、Aちゃん。俺も同い年だからタメ口でいいよ？…あ、だけど“和也くん”呼びはだめ。特別だから」
そうやって笑った顔は幸せそうで、誰が“和也くん”と呼んでいるのか一瞬で分かった。
その瞬間は、翔くんの顔を見るのが怖くてわざと目を逸らした。
きっとあなたはそれほど気に掛けているはずはないのに、私の心は余計な痛みも感じてキリリと痛むんだ。
さっきから感情の波が安定しない。翔くんを好きになる度に、自分を上手くコントロールできなくなる。
「じゃあ…なんて呼んだらいいですか？」
「うーん…翔さんと同じように和也とか？」
「和也…はなんか…」
「呼びにくい？じゃあカズくんでいいよ」
「カズくん…なんか犬っぽくて可愛らしいからいいかも！」
私がそう言ったらカズくんは何かが可笑しかったのか、フハッと噴き出した。
「私なにか可笑しかった？」
「なんか面白くて笑っちゃった、ごめんごめん」
「え？面白い要素あった？」
「いやどこがっていうか…Aちゃんの反応がなんか面白くてさ」
たまにこういうことある、よく分からないところで笑われること。
「Aちゃんって見てて飽きないよね」
笑うカズくん越しに見える翔くんの口から、ぽろっと零れた言葉を咄嗟に拾った。
目線をズラし、綺麗な横顔に焦点を定める。
「だから一緒にいると楽しくて、いつも気付いたら元気になってる」
視線がこちらに向く。穏やかに笑った顔に、心がまた一瞬で浮かんだ。
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にゃん(プロフ) - 続きを書いて下さってありがとうございます。足が遠のいたり書けなくなる人の気持ちも分かるので更新して頂けると凄く嬉しいです(*'▽'*)♪ (2022年11月27日 0時) (
レス) @page36 id: b010e36986 (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - 更新めちゃくちゃ嬉しいです！！待ってました！！またゆる〜く待ってます♪ (2022年11月7日 0時) (レス) @page36 id: 8aa8752128 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 待ってる人ちゃんといますよ！更新ありがとうございます！ (2022年11月6日 12時) (レス) @page36 id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 妃紀さんお久しぶりです。更新ありがとうございます🤗とても嬉しかったです👏👏😍 (2022年11月6日 9時) (レス) @page36 id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 今晩は。続きが読みたいです (2021年10月23日 22時) (レス) @page32 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年8月25日 22時
