看病 ページ34
セバスチャンside
さて…あれから一日が経過したわけですが…
アリアを起こしに向かいましょう
起こしに来なくていいとは言われていませんからね
部屋の中に入り、寝ているアリアに近づく
布団を被っていて顔が出ていない状態…
『アリア。起きなさい。』
やっと起きましたか…
アリアは布団から顔を出した
顔が真っ赤になっている…
こんな冬の季節に顔が赤くなるということはありませんけどね
アリア「セバスチャン…なんかだるい……」
『失礼します。』
アリアの額に手を置いてみる
熱があるではないですか…
昨夜なにしてたんです…？
はぁ……
『風邪ですよ。今日は休んでいなさい。水を持ってきますので待っていなさい。』
アリア「いい…自分で、やる…」
『何を考えているんですか…そんなに弱りきった体でできるわけないでしょう。』
アリア「いい…」
あなたって人は…
私は彼女の頬をつまんでいた
言うことの聞かない
聞き分けのない子は嫌いです
『いい加減なさい。人間という生き物…風邪をこじらせれば死に至ります。それに倒れた際に頭や体をぶつけて命を落としかねませんよ！』
私は風邪を引きませんからね
彼女は昨日の出来事が原因で私から距離を置こうとしている
人間ってそんなものですかね…
それでは少し脅しましょうか…
『大人しくしていないならもう一度あなたの口を塞ぎますよ！』
アリア「あ、大人しくしてます。」
即答ですか…
弱々しいあなたもかなり愛しいと感じますがね
そんな真っ赤な顔で涙目で見られてもこちら的にはそそられる以外ありませんがね
『では持って参りますのでお待ちください。』
部屋を出てから水の用意を済ませ、冷やしたタオルを持って戻ってきた
彼女は布団でちゃんと寝ていましたね
全く…聞き分けがいいのか悪いのか…分かりませんね
台に水を置いておきましょう
『では私は坊っちゃんを起こしにいきます。』
アリア「…うん。」
『言うなら今のうちですよ。』
アリア「すぐに…戻って、きて…」
あぁ…
おねだりの仕方がとても卑怯だ…
どこから学んできたんでしょうね
私があなたのすべてを奪っても
なにされてもいいんでしょうか
内心…とても気分のいい私がいますけどね
『分かりました。すぐに戻ってまいります。』
あんなおねだりをされては…
叶えられずに居られませんね
契約を結んでいませんが
その願いだけは無性に聞きたくなってしまった
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百花(プロフ) - いなりさん» ありがとうございます！ご期待に答えられるように精一杯頑張ります！ (2021年3月16日 19時) (
レス) id: 2b8b864587 (このIDを非表示/違反報告)
いなり(プロフ) - この話面白くて大好きです!!!! 待ってます!!! (2021年3月16日 14時) (レス) id: 24e629b724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百花 | 作成日時：2021年3月10日 10時
