退屈しのぎ ページ25
セバスチャンside
アリアが来てからというもの
仕事がなにより早く片付くのはいいのですが…
いろんな意味で疲れますね
世話のかかる仕方のない子なのは分かりますが
退屈な日常が少しだけですが楽しくはなりましたね
アリア「セバスチャン、セバスチャン、セバッスチャーン！」
『そんなに何度も名を呼ばなくとも聞こえてますよ。なんですか？』
現在厨房の後片付けをしていたのですが…
アリアがこんなに名を呼ぶことはありませんでしたね
なにかあったのでしょうか
アリア「ね、猫…」
『は？』
猫…？
サボっていたんじゃないでしょうね？
確かアリアに任せたのはエントランスの清掃でしたね
猫が屋敷内にいることはなさそうですが…
やはり外に出て遊んでいたんじゃないでしょうね？
私はオーラをアリアに向けて出していた
そんな私に気づいてアリアは後ずさる
全く…怖いなら歯向かわなければいいと思いますがね…
本当にあなたは退屈させませんね
アリア「セバスチャンの餌をあげてる猫なんだけど…鳴き声が聞こえて外出たら怪我してたんだよね。」
『どちらにいらっしゃいますか？』
アリア「エントランスの外にいるけど。手当用の包帯とかない？」
『ありますよ。こちらに。』
仕方ありませんね…
アリアにあの方のことはお任せしましょう
ここを早めに片付けなければ遅れてしまいますからね
人間と同じような動作でやれと命令を受けておりますので
使えませんからね
私は部屋にあった手当箱を彼女に渡した
『こちらです。彼女のことは任せましたよ。それとエントランスでは大変ですので移動させておくようにお願いします。』
アリア「はーい！」
『走ったら転びますよ。』
アリア「へーきへーき！うわぁ！」
はぁ………
そこは先程メイリンが清掃したばかりですので滑るという意味だったのですが…
アリアはとんだ手のかかる子ですね
まぁそんな子だから退屈しませんけど
アリア「いったァ…」
『あなたは…』
アリア「ごめんなさい…はっ！こんなことしてる場合じゃない！じゃあねー！」
何事もなかったかのように
彼女は去っていった
彼女は演技力もあるようですね…
先程転んだせいで怪我をしていましたからね
終わりごろに手当てをしに彼女の元へ行くとしましょうか
ただの人間に退屈しなくなる日が来るとは思ってもみませんでしたね
急がなくては。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
百花(プロフ) - いなりさん» ありがとうございます！ご期待に答えられるように精一杯頑張ります！ (2021年3月16日 19時) (
レス) id: 2b8b864587 (このIDを非表示/違反報告)
いなり(プロフ) - この話面白くて大好きです!!!! 待ってます!!! (2021年3月16日 14時) (レス) id: 24e629b724 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：百花 | 作成日時：2021年3月10日 10時
