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sho｢ホンマに平気か？｣
『はい。貴方達の船長さんにもお世話になりましたとだけお伝えください。』
船員が私の方をじーっと影から見ているが、コネシマさんがしっし、と手を払ったことにより誰も見当たらなくなってしまった。やり方もちゃんとイケメンなんだなぁ、あの人。
どうやら船長…ゾムさんは魚を釣りに出掛けたらしい。私が寝ている間にここを出たとか。
sho｢はいはい。じゃあ暫くは世話になるで。｣
『まぁ程々にゆっくりしていってください。私もお店で待ってます。』
お店ならまだ関われるかもしれない。海洋民族もあの店に支援はしているものの、出入りすることも少なかったはずだ。
…嗚呼、隠し事も、いつまで続くかな。
完全にこの人達のことを匿っている気分になる。なんだか目が離せないんだ。元はなりたかった海賊を、心の底から楽しんでいるような気がして。それを崩したくはない。
名残惜しくないと言えば嘘になるけれど、早く私はここを立ち去らないと。こんな自分には似合わない場所なんだ。
拳をきつく握り、背を向けた。しかし、その瞬間に手を取られて、反射的に後ろを向いてしまう。
sho｢っ、名前、｣
『…A、です。』
__言っちゃった。
隠すことも、躊躇うこともせずに出てしまった言葉を後悔するのはもう遅い。息が出来なくなって、目を向けられなくなった。
前を向き、私は走って海賊船から立ち去る。走る時に誰かとすれ違ったが、海の匂いが鼻を掠めて気にならなかった。
潮の匂いと、暖かい空気が涙腺を誘う。
zm｢…何してん、シャオロン。｣
sho｢………聞くなや。俺も今、自分の心情がよう分かっとらん。｣
zm｢ふーん…拗らせに拗らせ、やな。｣
なんで私は、彼らの旅を応援することが出来ないんだろう。私にとって彼の存在は、憧れにしかきっとなりえない。
それがずっと苦しくて、声を噛み殺しながら泣いていた。今日も仕事なのに。ちゃんと寝てもないのに。子供っぽく、涙は止めようともせず。
家の中に篭もって、泣いていた。
海水ではない塩っけの強い液体が口の中を占領する。
これから、私はこのことを隠して生きていかなければならない。海賊にも、海洋民族にもこの秘密を突き通さなくちゃならない。
知られたら……ううん、今はそんなこと考えてる暇もない。私はもう戻れない行為に出たんだ。責任を取れ、A。
『大丈夫、私なら出来る。』
嘘なんて、慣れてるんだから。
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四ツ谷抹茶(プロフ) - Alexさん» ありがとうございます…！！！そう言って頂けて光栄です、どうぞこれからも応援よろしくお願いします…！ (2019年7月16日 19時) (
レス) id: 2106793cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - とても面白かったです！応援してます！ (2019年7月16日 13時) (レス) id: 9980b2e5cf (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - かなさん» 最後まで読んでくださりありがとうございました！最高言っていただけるような作品を届けることができてとっても嬉しいです…！応援まで…本当に感謝しかありません、次回作も期待して待っていただけたら有難い限りです、よろしくお願いします！！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)
かな - 初見失礼します！本当に最高でした！もう最後のut先生の所は恥ずかしながら泣いてしまいましたw次は脅威の作品を見ようと思います！そしてこんな中学生の拙い文章を読んで頂けると嬉しいです。貴方様をずっと応援させていただきます！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 2f3992ceb8 (このIDを非表示/違反報告)
四ツ谷抹茶(プロフ) - 理香さん» コメントありがとうございます！今回の小説は憧憬というキーワードを意識して書いていたのでそういう感想を聞けて私も嬉しいです…！これからの航海もいいものであるといいなと私も思います…ここまでの応援、感謝です！次回作もよろしくお願いします！！ (2019年7月15日 19時) (レス) id: e084f888fc (このIDを非表示/違反報告)
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