よんじゅうなな。 ページ47
.
『ゾムさん…分かりました。ではアリア様、失礼致します。』
「ちょっ…」
アリア様がつい私の手首を取った瞬間、隊長はそのアリア様の手首をギリ、と音がする程に強く握り締める。
それに顔を歪めた彼は、ばっと隊長の方に目を向けた。
zm｢少々急いでいますので失礼致します。…行きますよ。｣
『は、はい…』
彼が手を緩めると、次は隊長に手首を気づく握られる。少しヒリヒリと痛くて、それでも足を進めて周りの人が踊っている中私達は裏庭に出た。…こんな所に来ても大丈夫なのかな。
隊長に声を掛けにくい。しかしあれは確実な嘘だ。総統閣下がここの王と話を進めていたのを横目に見た。
…それにしても手首が痛い。そろそろ赤くなってるかもしれない。
『たいちょ、う、腕を、』
zm｢あ、あぁ、すまん。｣
誰もいないから良いだろうといつもの様に声をかけた。隊長はそんな私を見てからばっと手を離し、心配そうに私の顔色を伺う。
平気ですよ、と微笑めばほっとしたように隊長は頬を緩めた。
zm｢この格好、やっぱ危険やな｣
『隊長達が仕立てたんですよ。』
zm｢すまんって。…ん、｣
『い"、っ…』
首に顔を埋めたと思うとピリッとした痛みが首に走った。何をしたかと思えば、シルシ、なんて舌を出しながら笑うものだから叶わない。
やられた場所に手を当てて、隠すようにすれば少し目付きを鋭くして隊長を睨みつける。
けど逆効果だったらしく、そのまま抱き寄せられては空いている背中にひんやりとした指が入り込んできた。先程とは違う、直で肌に触れているせいか少し違う感覚。
『ひ、たいちょ、ぅっ、』
zm｢ちょっとだけ｣
『だめですってば…!!見られたらどうするんですか?!』
zm｢ええやん見られても。俺ら暗殺部隊にはそんな支障ないやろ。｣
『ですが、んっ…!!』
もうどうでもいいなんて考えかけたがそうもいかない。両手で隊長の胸板を押すも片手が腰に手を回されているせいで離れることは不可能。
どうしようかと思っていた矢先、女性特有の甲高い声が宮殿から聞こえてくる。
zm｢なんや今の叫び声。｣
『…宮殿から聞こえてきましたよ。』
zm｢行くか…。身構えとくんやで｣
体が離され、一応と足のホルダーに隠してある銃とナイフを触り、あることを確認して宮殿の中にへと戻っていく。
しかしそこには、
gr｢…ほう。｣
一人の男が、我々国の総統閣下、グルッペン様に銃を突きつけていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1130人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆mio☆(プロフ) - 応援しています！！！頑張って下さい。 (2019年3月11日 14時) (
レス) id: b33f5bcf6c (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 私は作者様を応援します！ (2019年3月11日 7時) (レス) id: 68477f71e3 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 頑張ってください！ (2019年3月11日 1時) (レス) id: e8d1e397c4 (このIDを非表示/違反報告)
藍彩(プロフ) - 更新お疲れ様ですこれからも応援してます (2019年3月11日 1時) (レス) id: df9cf9fd49 (このIDを非表示/違反報告)
霞花(プロフ) - 更新お疲れ様です。四ツ谷さんはきちんとルールを守っていらっしゃるので、大丈夫だと思います。ですが、これからこの界隈として、もっとルールを作るべきかもしれませんね…。これからも頑張って下さい！ (2019年3月10日 22時) (レス) id: 137ea1b7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
